「情報資源組織論」合格レポート(近畿大学図書館司書)

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本稿では、近畿大学図書館司書コースの「情報資源組織論[’19-’20]」における、合格レポートを紹介しています。

※内容をそのままコピー&ペーストするのは厳禁です。あくまでも、解答例および書き方の参考にしてください。

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設題

設題は次のとおりです(2つあります)。

【設題1】カード目録の構成要素を、(1)記述(書誌記述)、(2)標目、(3)標目指示、(4)所在記号の4項目に区分して、その概要(意味、目的、種類や構成、記録上の留意点など)について論述してください。(1000字)ヒントとなるキーワード:<既知資料検索、未知資料検索、標準化、典拠コントロール>

【設題2】図書館では、利用者が求める情報資源(資料)にたどり着くために、目録や図書資料の背ラベルの他、館内のいろんなところでNDC(日本十進分類法)の分類(分類記号や分類項目)が表示されています。
(1)実際に地域の図書館(公共図書館)に立ち寄り、分類表示について調査し、その概要をまとめてください(箇条書き可)。尚、ここで取り扱う情報資源は、”図書資料”とする。
(2)(1)の調査結果や、テキストなど関連情報をもとに、書架分類と書誌分類という二つの点から、NDCの分類(記号)を活用することの意義や課題について考察してください。(1000字)ヒントとなるキーワード:<書架分類、書誌分類、目録、配架(テキストでは排架を使用)、所在記号>

<調査項目・調査方法の一例>
 調査対象の図書館の名称の記入。
 NDCの分類記号の表示がある場合は(1)場所(もしくは物の名称)、(2)目的、(3)方法(記号の表示例)、またNDCの分類記号の表示がない場合は(1)場所(もしくは物の名称)、(2)表示がない理由、(3)方法(記号の表示例)について調査する。上記内容から、特徴や特に気になるケースを洗い出し、概要としてまとめる。※調査項目・調査方法は、当テーマに関わることであれば自由に行ってください。

レポート作成上の留意事項・ポイント

・設問は2つあります。指定された字数の中で、両者の解答内容がほぼ同じ位の分量(文字数)になるように心がけましょう。
・テキストをもとに、まず情報資源組織の目的や意義を理解した上で、レポートの作成に取り掛かってください。
・設問1では、「カード目録の構成要素」に集中しましょう。特定の目録規則についての解説や記録内容に関わる詳細な説明、OPACの構成要素との比較検討はここでは控えめにしてください。
・設問2では、「NDCの分類記号がどのように活用されているか」、「何故、分類が必要なのか」、「書架分類と書誌分類の違い」について考えてください。NDCの歴史(成立背景)、分類作業の手順、分類項目、分類規定に関わる詳細な説明は控えめにしましょう。
・誤字や脱字に気をつけましょう。特に、テキストで用いられている基本的な用語の誤字が目立ちます。書いた内容を再度読み返し確認するようにしましょう。
・論文の構成を考慮した論述を心がけましょう。

<レポート作成における留意点>

①前おき部分[「序論」もしくは「はじめに」]
→何故、このテーマを取り上げるのか明確にすると尚良い

②本論部分
→出来るだけ自分の言葉で要点をわかりやすくまとめる(文章すべてがテキストの丸写しにならないように!)

③結論部分[「結論」もしくは「おわりに」]
→本論で得た情報をもとに、結果として何を学んだのか明確にする(設問Ⅰ、設問Ⅱそれぞれのマトメ+自己の私見)、具体的には、設題の内容を参照してください。

総評基準についてのメッセージ

当科目における評価の基準は以下のとおりです。

・カード目録の構成要素4項目や、分類(法)の意味、書誌分類と書架分類の違い・設題でヒントとして提示したキーワードの意味を理解した上で、それらをすべて使って解答していること。
・論文の構成を考慮した論述になっていること。→上記、<レポート作成における留意点>を参照
・得た情報をもとにどれだけ理解しているのか、自分の言葉で表現していること。
・設問Ⅰ、設問Ⅱ、それぞれの説明に対する分量のバランスが取れていること。
・その他、『レポート設題集』に記載されているレポートの書き方に関する諸注意をよく読み、表現上の注意(改行した場合は1字下げとするなど)に気をつけて書いていること。

合格レポート

設題1

1.序論

 情報化社会では、求める情報へのアクセス方法が問われる。とくに図書館では、以前からこの課題に取り組んできた。そこで本論では、図書館サービスの基盤である情報資源組織のうちカード目録に着目し、その構成要素および概要をまとめる。

2.カード目録の構成要素とその概要

 カード目録の構成要素は「記述」「標目」「標目指示」「所在記号」に区分され、図書館における検索要求に対応した既知資料検索のための識別機能と未知資料検索のための集中機能の双方を実現する。
 記述は、カード目録の中心部分に記載され、タイトルやサブタイトル、著者、出版社、出版年、ページ数などの情報が含まれる。記述の目的は、既知資料検索と未知資料検索に対応しつつ資料を同定識別できるようにすることで、表示されているままの字体等を使用する「転記の原則」が厳守される他、国際標準書誌記述(ISBD)を踏襲する必要がある。
 標目は、カード目録の上部に記され、「タイトル標目」「著者標目」「主題標目(件名標目、分類標目)」がある。それぞれタイトル、著者、主題のことば(名辞)、主題の分類記号での検索に用いられる。これらは典拠形が一貫性をもって使用・維持されるべきという「典拠コントロール」の観点からも重要で、とくに著者名で意識される。
 標目指示は、カード目録の下部に記され、図書館が編成する目録の種別ごとに標目を指示するために付されており、「目録作業者(cataloger)」用の情報と言える。たとえば資料を除籍する際には、標目指示が目録中の資料に関するすべての目録を除去する手がかりとなり、目録作業者は標目指示に従って作業する。このように標目指示は、目録記入や目録のメンテナンス作業において重要な役割を担う。
 所在記号は、カード目録の上部左側に記され、図書の背ラベルに記載された排架のための英数字であり、日本では「日本十進分類法(NDC)」に則って付されている請求記号や所蔵記号を示す。所在記号は主題分類をベースにしており、ユーザーの資料到達を手助けする。所在記号には、書架上に体系的に排架するための「書架分類記号」、同一資料をグルーピングするための「図書記号」、資料を特定するための「補助記号」、書架分類記号とは異なる基準で排架される場合の「別置記号」がある。

3.結論

 現状、資料の検索はOPACを中心に行われている点を踏まえると、利用者に目録の意味や意義が伝わっているとは考えにくい。図書館司書を含む職員は、利用者への丁寧な説明を心がけたい。

文字数 1048文字

設題2

1.序論

 図書館では「NDC」が使用されている。NDCとは「Nippon Decimal Classification」の略で、デューイの十進分類法に基づき日本の歴史や地理、言語などを考慮してつくられている。そこで本論では、実際の図書館でNDCに関する調査を行い、その結果を踏まえて分類の意義や課題について論じる。

2.NDCに関する図書館の調査結果について

 台東区の区立中央図書館で調査を行ったところ、以下の場所でNDCの分類記号が見つかった。
・ボード
・柱の掲示
・本棚の側面
・本立て
・書籍背面
 印象的だったのは柱に掲示されたマップで、館内のどこにどのような資料があるのかNDCで示されており、一覧できた。当該図書館は広いため独自の配慮がなされていると思われる。
 また所在記号の付与については、棚の下段にある大型図書で別置記号が付されており、NDCを活用していないものもあった。職員によると、書架分類は複数の主題にまたがっている場合でも1つに統一された短いものであるが、書誌分類は複数記載されるとの例が示された。
 背ラベルの所在記号の例としては、「013.8ホ(『デジタル環境と図書館の未来』)」の場合、「総記」の「図書館・図書館学」に分類されていた。

3.NDCの分類を活用することの意義や課題

 分類法としてのNDCは、知識の体系および学術・研究領域で分類された第1次区分と、図書館の利用に配慮されてつけられた第2区分などにより、利用者の資料検索を手助けする。また、資料の書誌情報をグルーピングする書誌分類法と、主題をもとに体系的な分類排架を実現する書架分類法という2つの機能を実現しているが、図書館での資料検索に馴染みがない人からはイメージしづらい。分類表示や書架の配列、排架作業を前提とした区分けではなく、より直感的な(著者、出版年、出版社など)分類があってもいいのではないかと感じられた。

4.結論

 NDC分類における書架分類と書誌分類を活用すれば、どの図書館でも標準化された書架作業が可能となり、また検索や蔵書管理もスムーズになる。また、日本の図書館における標準的な分類法としてNDCが必要であり、排架の利便性と利用者の利便性という両面からNDCの利用を促せるかどうかが課題である。今回の調査を通じ、図書の分類法についての理解を深められた一方、図書館を利用するユーザーにどこまでNDC分類が寄与できているのかは疑問であった。今後、図書館によるさらなる情報発信および理解促進が求められる。

文字数 1045文字

レポート作成のヒント

レポートを作成する際には、以下の点に留意しています。

1.構成を決める

レポートの構成は、「序論」「本論」「結論」が基本となるため、それぞれの設題に合わせて組み立ててください。

2.テキストの該当箇所を自分の言葉でまとめる

設題1では「カード目録の構成要素」について、設題2では「NDCの分類」について、テキストの該当箇所をまとめます。

このとき、自分の言葉で記述することが重要かと思います。

3.必要に応じて参考書等を使用する

参考書を参照するとレポートの内容に補足できます。テキストを読んだうえで、該当箇所をチェックしてみてください。

また、引用する場合は「」でくくり、出典を記載してください。内容の参考にしただけの場合でも、参考文献に記載します。

キーワード

本設題の場合、次のようなキーワードが挙げられます。これらの言葉に着目しつつ、まとめていく必要があるかと思われます。

  • 「既知資料検索」と「未知資料検索」
  • 標準化
  • 典拠コントロール
  • 「書架分類」と「書誌分類」
  • 目録、配架、所在記号

参考文献

情報資源組織論[第2版]: よりよい情報アクセスを支える技とシステム (講座 図書館情報学)

情報資源組織論及び演習-第2版 (ライブラリー図書館情報学)

シリーズ図書館情報学2 情報資源の組織化と提供

情報資源組織論 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 3-9)

図書館用語集

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