「◯◯するだけで、月に100万円!」「働かなくても給料の3倍は稼げる!」。そのような“非現実的”なものではなく、まず数万円を自分で稼ぐための堅実なフリーライター論を展開しているのが、自身もフリーライターであるしげぞう氏の著書『1日1時間から稼ぐ副業ライターのはじめ方』 です。
特筆すべきなのは、未経験者でもはじめられるよう、クラウドソーシングへの登録から実際に稼ぐ方法まで丁寧に記載していること。「ブログライター」「セールスライター」「ゴーストライター」など、難易度と稼げる度に応じて、それぞれの業務内容も詳しく掲載しています。
さらに本書では、副業ライターから作家になるためのステップについても述べられています。副業を副業として終わらせてしまうのではなく、本業としても目指せるのであれば、挑戦したいという方も増えるのではないでしょうか。副業としては、まさに理想的なカタチだと思います。
また、ライターを目指しているかどうかに関わらず、将来的に「本を出版してみたい」と思っている方は多いことでしょう。そういった方向けに、ハードルの高い商業出版ではなく、まずは電子書籍による自費出版することを勧めています。著者自身の体験も掲載しているので、非常に参考になります。
とくにわたしが感銘をうけたのは、次の言葉です。
書き上げた原稿が無駄にならない時代がやってきた
出版されるかどうかわからない。それどころか、自分以外のだれの目にもふれず、お蔵入りしてしまう。そういった不安があると、なかなか原稿執筆は進みませんよね。しかし、本書で書かれているように「ブログ」や「セルフパブリッシング」を活用すれば、原稿はムダになりません。
何百万円、何千万円といった白昼夢にうつつを抜かすのではなく、まずは自分の力で100円つかんでみる。それが将来のチカラとなる。甘い誘い文句につい惹かれてしまうという方は、ぜひ、一読してみてはいかがでしょうか。そして、まずは最初の100円を。
目次
第1章 誰でもなれる副業ライター
第2章 仕事はどうやって探すのか
第3章 仕事を始める前に
第4章 どんな仕事があるのか
第5章 副業ライターの王道・ウェブライターは何を書く?
第6章 ちょっと上行く副業ライターになろう
第7章 副業ライター卒業!作家になろう
第8章 Kindleダイレクト・パブリッシングで本を出そう
著者
しげぞう
1962年生まれ。各種マニュアルの制作を行うドキュメント制作会社でディレクターを行っていた際、不況による減俸から生活防衛のために、副業ライターを始める。その後、勤務先のリストラにより所属部門全員が解雇されたため、フリーライターとして独立する。
あわせて読みたい
日本実業出版社
売り上げランキング: 395,241