報酬の未払い。フリーランスにとって、これほど戦慄する事態はありません。「ちょっと遅いな」「いやいや気のせいか」「ん? そういえばまだ……」「もしかしてヤバいかも!」――。しかし、いくら焦って対応しても、時効が成立していれば時すでに遅し。法律にうったえることはできません。
そのような事態にならないために。あらかじめ、未払いへの対処方法を知っておきましょう。こちらの記事では、未払いの段階に応じて、フリーランスがとるべき手法をご紹介しています。「おや?」と思ったら、なるべく早く行動にうつしてください。そう、手遅れになる前に……。
<ステップ式>報酬未払い時における「3つの対応」
そもそも未払いはどのように発生するのでしょうか。ここでは大きく次の3つの段階に分類します。
- 約束の支払い期日を過ぎたとき
- 催促したけれど報酬が支払われないとき
- 法的な督促(催告)にも応じない場合
それぞれについて、詳しい内容と、とるべき施策について考えていきましょう。
まとめ
まとめると、フリーランスが行うべきクライアントの未払い対応は、次のとおりです。
1.相手方に支払いの催促をする。
2.内容証明郵便を送付して「催告」する。
3.「民事調停」「支払督促」「少額訴訟」などを提起する。
もちろん、いきなり訴訟を提起することも可能といえば可能ですが、真っ向から対立する関係性を構築することにもなりますので(つまり全面戦争への突入であり、宣戦布告)、手順をふむのがより社会的な方法かと思います。
いずれにしても、フリーランサーは、社会的には「孤独」であり、「弱者」であるということを忘れてはなりません。ただし、幸か不幸か日本は法治国家。たったひとりでも、立場的に弱くても、上手に法律を活用すれば、企業にも正当な支払いを要求することができるのです。
そう、わずかなお金と、わずかな勇気さえあれば……。
もし、クライアントの不払いで困っている方がいたら、遠慮なくお問い合わせください。過去のトラブル事例をふまえ、アドバイスさせていただければ幸いです。そして一緒に戦いましょう。
「相手を見抜けないフリーランサーが悪い」なんて、悲しい言葉など聞きたくありません。
コンプライアンスよりも、まずはモラルを。そういったあたり前の商的慣習(あるいは心構え)が、フリーランスを取り巻く環境に根付きますように。
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