もうガマンしなくていい!上手に言い返すための「5つの戦略」

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 どんなシーンでも、相手に“言い負かされる”ことは、気分がいいものではありません。あとで思い返しては、頭にきたり、イライラしたりするものです。

 ただ、世の中には、口が上手い人がいるもの。「つい、あの人には言い負かされてしまう……」ということもあるかもしれません。

 また、中には「自分は口下手で、いつも負かされている」という人もいるでしょう。そうなると、うっぷんばかり蓄積することに。精神衛生上よくありません。

 では、どうすれば上手に言い返すことができるのでしょうか。本書『ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』から、言い返すための「5つの戦術」を紹介します。

あらゆる状況で使える基本動作

 まずは、あらゆる状況で使える基本動作から紹介しましょう。その方法とは、「とにかく、ゆっくりと話す」こと。それだけです。

 口喧嘩をしかけてくる相手は、次々にまくしたててきます。そうこうしているうちに、こちらの形勢が悪くなり、結果的に負けてしまいます。

 事実、口喧嘩の優劣を決めるポイントは、話の内容はもちろんのこと、口数によるところが大きいもの。そのため、相手の勢いをそぐことが、ひとつのポイントになるわけです。

 そこで、ゆっくりと話してみる。すると、相手の勢いが徐々に失われていきます。ゆっくりと話すことで、相手の口撃をいなすことができるのです。

 口喧嘩に勝つための基本は、ゆっくり話すこと。これを基本動作として、いつでも使えるよう、覚えておきましょう。

上手に言い返すための「5つの戦術」

 次に、上手に言い返すための「5つの戦術」について見ていきましょう。本書では、心理学者ネルソン・ジョーンズが提唱する、次の5つの方法が紹介されています。

1.反射の戦術

2.分散の戦術

3.質問の戦術

4.延期の戦術

5.フィードバックの戦術

 それぞれの内容について見ていきましょう。

1.反射の戦術

 「反射の戦術」とは、相手の言ったことを一言でまとめて返す方法です。浴びせられた言葉をくり返すことで、相手に冷静になってもらい、口喧嘩を回避することができます。

・つまり、○○ということですね

・要するに、○○なのですね

2.分散の戦術

 「分散の戦術」とは、相手の批判を小さく分解し、一部のみ非を認める方法です。全面的に降伏するのではなく、一部に留めることで、手短に切り上げることができます。

・○○については、申し訳ありませんでした

・その点は認めます。でも……

3.質問の戦術

 「質問の戦術」とは、相手の言葉に質問で言い返す方法です。「なぜそう思うの?」と質問で返すことによって、話の主導権をにぎることができます。

・なぜそう思うのですか?

・どうして○○なのですか?

4.延期の戦術

 「延期の戦術」とは、相手の言葉に対して間をおく方法です。「ちょっと待ってください」と言い、流れを止めることで、相手の言葉の穴を見つけやすくなります。

・ちょっと待ってください

・少し考えさせてください

5.フィードバックの戦術

 「フィードバックの戦術」とは、批判の内容ではなく、相手の“言い方”に焦点を絞る方法です。相手の言い方を批判することで、どんな状況でも反論できます。

・ちょっと聞き取りにくのですが……

・言いたいことはわかりますが、そんなに強く言わなくても……

まとめ

 あらためて、本書で紹介されている、言い返すための「5つの戦術」について確認しておきましょう。次のとおりです。

1.反射の戦術

2.分散の戦術

3.質問の戦術

4.延期の戦術

5.フィードバックの戦術

 とくに本書では、このうち「フィードバックの戦術」を除く、4つの戦術を基本戦術にするよう、提言しています。

 フィードバックの戦術は強力なだけに、使いすぎてしまうと、嫌味な人だと思われてしまうためです。本当にピンチなときのみ、使うといいかもしれません。

 その他にも本書では、相手に言い返すためのポイントがたくさん紹介されています。興味がある方は、ぜひ、一読してみてはいかがでしょうか。

ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術 (王様文庫 C 47-3)

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