「ブログを更新したいけど書くことがない」。
ブランディングのためにブログを更新しなければならない。しかし、書くことがない。そのような悩みを抱えている方も多いのではないだろうか。
そんなとき、記事のネタ元として活用したいのが「書評」だ。書評であれば、(書籍さえ読めば)誰でも簡単に記事を書くことができる。
では、どのようにして書籍を書けばいいのだろうか。『<不良>のための文章術』を参考に、ポイントを紹介しよう。
書評記事を書く意義
具体的な書評の書き方の前に、「何のために書評を書くのか」という点にふれておきたい。書評を書く意義は、おおむね次の2点に集約される。
①書籍の内容を通じて学びを共有する
②すばらしいと思う書籍をシェアする
①については、書籍の“内容”にフォーカスしたものだ。その書籍から学んだことを、自分なりの言葉にして、ブログの読者と共有する。それが価値の提供につながる。
②については、書籍そのものにフォーカスしたものだ。自分がすばらしいと思う書籍を、ブログを通じてシェアする。それが、次の読者を創出する。
いずれも、ブログを読んだ読者が何らかのメリットを得られる点に着目してほしい。そこに、書評を書く意義がある。
書評を書くことで得られるもの
また、書評を書くことは、ブログの執筆者自身にもプラスの効果をもたらす。意義と同様に、2つのポイントを挙げておこう。
①アウトプットすることで学びが定着しやすい
②学んだことと自分の考えを融合できる
アウトプットの効能については、あらためて言及するまでもないだろう。とくにインプット過多になりやすい現代人は、積極的にアウトプットする必要がある。
また、書くという行為は、考えながら行われる。書籍を読んで学んだことと、自分の考えを融合させながら、止揚させる感覚で書評を書いてみると効果的だ。
書評を書くときのポイント
『<不良>のための文章術』では、次のようなポイントが挙げられている。
・読者のために書く(書き手のために書くのではない)
<不良>のための文章術
・取りあげる本のために書く
・読者にその本を薦めるポイントを書く
・バイヤーズガイドとして役に立つように書く
・高いところから見下ろすのではなく、読者と同じか、少し低いぐらいの視線で書く
これらのポイントは、いわゆる「書評」というより、「本の紹介文」を書く際に意識したい項目である。
書評というと、つい本を批評しなければならないと考えがちだ。そうではなく、本を紹介するだけでも構わない。紹介する書籍がすばらしいのであれば、それだけで価値がある。
書評は“本選び”で決まる
その点において、書評は“本選び”が重要となる。良い本を発掘できれば、それだけで書評の半分は成功したも同然だ。
ただし、「読まれる本」と「読みたい本」が必ずしも一致しているとは限らない。そこでまずは、自分が読みたい本を優先するといいだろう。
読みたい本を紹介していく中で、どのような本が読者に好まれるのか、その傾向も見えてくるはずだ。何よりも大事なのは、継続することである。
書評における5つの鉄則
書評を書く手順とともに、『<不良>のための文章術』から書評における5つの鉄則を抜き出してみよう。次のとおりだ。
鉄則1.キーワードを探す
初読の段階では、キーワードを探しながら読む。キーワードとは、その本を象徴するような言葉であり、くり返し使われている言葉だ。この言葉を中心に、書評を書いていく。
鉄則2.著者について調べる
著者についての情報が、書籍の内容を補完してくれる。書籍は著者で読む、という人もいるだろう。そのため、著者について調べることは必須である。
鉄則3.ポイントを絞って再読する
初読で気になった部分を中心に、再読する。付箋やマーカーなどを使い、ポイントを押さえておくといいだろう。
鉄則4.メモを取る
再読時に重要だと思われる部分があれば、そこをメモしておく。その中から、書評でふれる部分を選ぶことになる。
鉄則5.読者へのサービスを考える
書評では、読者へのサービスを考えたい。つまり、読者が「面白い」「読んでみたい」と思うような内容を、記事で小出しにするのだ。
もっとも魅力的な部分を抜き出し、そこを中心に紹介して、読者に「こんなに面白い記述がたくさん詰まっているのなら、ぜひ、その本を読みたいものだ」と思わせる
<不良>のための文章術
書評記事の書き方まとめ
最後に、あらためて書評のポイントを紹介しておこう。これらのポイントをふまえて、魅力的な書評記事を書いてみてほしい。
・読者のために書く(書き手のために書くのではない)
<不良>のための文章術
・取りあげる本のために書く
・読者にその本を薦めるポイントを書く
・バイヤーズガイドとして役に立つように書く
・高いところから見下ろすのではなく、読者と同じか、少し低いぐらいの視線で書く
書評記事の参考
【注目の新刊】『偉大な組織の最小抵抗経路 リーダーのための組織デザイン法則』ロバート・フリッツ
経営学は経営の役に立つのか?『ストーリーとしての競争戦略』楠木建