書くのが苦手でも大丈夫!もっとも簡単な作文の書き方

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 「文章を書くのが嫌い……」「作文の時間が嫌になる……」。そのような悩みがあるお子さんは、「作文」という言葉を聞いただけでも嫌悪感を示します。場合によっては、国語そのものを嫌いになってしまうでしょう。

 先生や親御さんも、どうにか作文を好きになってもらおうと、あの手この手を尽くしますが、なかなか本人は変わりません。それもそのはず、嫌いだと思ってしまった教科は、自ずと拒絶してしまうからです。

 ただ、作文の書き方を知り、その書き方に沿って自分が「書ける!」と思ったら、態度が変わる可能性もあります。大切なのは「書ける!」という実感です。では、どうしたら子どもは作文が書けるようになるのでしょうか。

■そもそも作文の書き方とは?

 そもそも作文とは、ある出来事や体験したこと、読んだもの、見たものに対する「事実」と「感想」を記すものです。事実というのは、実際にあった出来事のことであり、感想というのはそれに対して感じたことです。

 これら2つをきちんと盛り込んでおけば、誰でも作文を書くことが可能です。むずかしく考えるのではなく、「事実と感想を書けばいい」と思えば、それだけで文章を書くハードルは下げられるでしょう。

 そのときに、無理に頭で考えて文章を書かないようにします。うんうん唸りながら文章を書こうとすると、それだけで疲れてしまいます。そこで、まずは、書くべき内容を文章ではなく、単語で書き出してみるといいでしょう。

 たとえば遠足に行ったことを書くのであれば、「いつ」「どこに」「だれと」「何で」「どのように」などの情報を、思いつくそばからどんどん上げてみてください。それらが、作文のパーツになります。

 そこからさらに内容を掘り下げていきます。たとえば山に行ったのであれば、「どんな山で」「何があり」「何をして」「何を思ったのか」などと、「山」という情報をさらに分解していきます。

 そのように、思いついたことをさらに掘り下げていくと、作文に書く項目がどんどん増えていきます。あとは、それらの項目を見ながら、文章になるようにつなげていけばいいでしょう。

■遊びながら「書くこと」を出してみる

 いきなり原稿用紙に向かってしまうと、何も書けず、作文が嫌いになってしまいます。それを避けるために、最初のうちは原稿用紙に向かうのではなく、自由帳や画用紙に好きなことを書いてみてください。

 そのときに、「テーマ」を意識することが大切です。たとえば、読んだ本についての作文を書くのであれば、「その本に書いてあったこと」「感動したこと」「印象に残っていること」など、関連する項目を書いていきます。

 読んだ本についての事柄をどんどん挙げていけば、作文のテーマから外れることなく、書くべき項目をピックアップできます。それらはすべて、作文のもととなるピースなので、あとで活用できます。

 ピースが集まってきたら、それらを「事実」と「感想」に分けてみてください。読書感想文であれば、実際に書いてあったことは「事実」ですし、本を読んで思ったことは「感想」になります。

 また、遠足についてであれば、「山に行ったこと」は「事実」に分類され、「落ち葉がとてもキレイだと思った」は「感想」に分類されます。このように、「事実」と「感想」をわけていけば、書くことがどんどん集まっていきます。

■ピックアップした要素を文章にしてみよう!

 書くことが集まってきたら、それらを文章にしてみましょう。そのときに活用できるのが、「いつ」「どこ」「何を」などの分類です。たとえば「山」というキーワードがあれば、「◯月◯日、クラスのみんなと山に行った」という文章ができます。

 また、「落ち葉がきれい」というキーワードからは、「山を登っているとき、たくさん落ちていた赤や黄色の葉っぱが、とてもきれいだった」という文章ができるでしょう。このように、つなげていくだけで構いません。

 たくさんあるキーワードをつなげて「文章」をつくり、その文章をつなげていくことで「作文」ができあがります。大切なのは、このような作業から「自分にも作文が書ける!」と実感することです。

 作文の書き方には、必ずしも「正解」があるわけではありません。自分なりの書き方で書ければ、それでいいのです。大切なのは、書けない自分を責めてしまわないこと。そうすると、作文がどんどん嫌いになってしまいます。

 そうではなく、できることからはじめて、「書ける!」という体験を積み重ねるようにしてください。そのためにも、いきなり原稿用紙に向かうのではなく、まずは、頭の中にあるものを一つずつ出してみること。

 そしてそれらをつなげて、文章をつくり、作文をつくっていく。そのような一つ一つの作業によって、作文を完成させる体験を得ていけば、少しずつ書くことが楽しくなっていくのではないでしょうか。

■まとめ

・いきなり原稿用紙に向かわない!
・まずは書くことをピックアップしてみよう!
・ピックアップした項目をつなげてみよう!

 たくさんの「書ける!」という意識が、次の作文を書く意欲になります。どんどん手を動かしましょう。

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