「3.法的な督促にも応じない場合」にとるべき手法その1、「民事調停」について解説しています。
民事調停とは
調停とは、第三者の調停機関が関与し、当事者間の話し合いによって紛争を解決する方法です。とくに、裁判所で行われる調停を「民事調停」と言います。法律にもとづいて簡易裁判所にて行われます。当事者双方が納得できることが、最終的な目標となります。
調停委員会は原則として、裁判官と民間人から構成されます。また、調停が成立すると「調停調書」が作成され、確定判決と同一の効力をもちます。一般的な訴訟と比較して、かかる費用と時間が少なくて済むのが特徴です。
ただし、あくまでも双方の合意によって問題を解決する手法なので、激しく対立している場合には機能しません。相手方が調停期日に出席しない、あるいは合意が得られないなどの場合には、調停は不調となるので注意が必要です。
民事調停の手順
民事調停の流れは次のとおりです。
①(原則、相手方の住所地を管轄する)簡易裁判所へ調停の申立てをする
②受理されると、相手方に申立書のコピー、双方に調停期日を通知する呼出状が送付される
③調停期日に、簡易裁判所にて調停に参加
④話し合いがまとまれば合意成立
⑤確定判決と同一の効力をもつ「調停調書」が作成される
調停調書には確定判決と同一の効力があるので、相手方が合意内容を利用しない場合、強制執行に踏み切ることができます。その場合には、調停調書の送達証明書が必要となりますので、請求しておきましょう。
調停が合意にいたらない場合、2週間以内に訴えをおこせば、最初から民事訴訟をおこしたのと同一の状況が得られます。また、当事者間に歩み寄る余地があると判断されれば、裁判所が調停に代わる決定を出すこともあります。
さらに当事者は、決定の日から2週間に異議申し立てをすることができます。
民事調停の料金
民事調停を申立てる際に必要な費用は、「申立手数料」と「郵便代」です。
申立手数料は、対象額が10万円までは500円、30万円では1,500円、100万円では5,000円などとなっています。計算式は次のとおりです。
・100万円までの部分
10万円ごとに500円
・100万円を超え500万円までの部分
20万円ごとに500円
・500万円を超え1000万円までの部分
50万円ごとに1000円
・1000万円を超え10億円までの部分
100万円ごとに1200円
・10億円を超え50億円までの部分
500万円ごとに4000円
・50億円を超える部分
1000万円ごとに4000円
申立書の記載例
その他、民事調停の詳しい内容はコチラ(裁判所)。
料金目安や申立書の書式、記載例なども掲載されています。
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