もう恐くない!読み手に伝わる文章には3つのポイントがあった『文章は「書く前」に8割決まる』上阪徹

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

文章は「書く前」に8割決まる

文章は「書く前」に8割決まる

もしあなたが「伝わる文章」を書きたいのなら、“書くように”書いてはいけない。

ある意味禅問答のような話だが、書くように書いた文章は、総じて「伝わりにくく・わかりにくい」ものだ。私の文章がまさにそれである。努力はしているのだが。

では、どのように書けば、「伝わりやすく・わかりやすい」文章になるのだろうか。

簡単である。話すように書けば良いのだ。


なぜ伝わらないのか

伝わらない文章には、いくつかの理由がある。

難しい用語や言葉を使っている、文章の技術を気にしすぎている、読み手を意識していない、伝えたいことや結論がブレている、具体例やエピソードが盛り込まれていない、などだ。

つまり、「想像力」が欠如しているために、伝わらない文章となっているのだ。

読み手を想像し、どのような用語や言葉を伝えば理解できるか考え、何に関心があるのかを知り、理解しやすいように順序立てて、具体的な事例を盛り込みつつ、文章を構築する。そうすれば、格段に伝わりやすくなる。

実は、これらのことは、「誰かを説得するとき」や「誰かに物事を説明するとき」に、あなたが自然と行っていることだ。そう、「話す」という行為である。

 「相手が目の前にいると想像して、話すように書く」。これを意識するだけで、文章の質は飛躍的に向上するだろう。

読み手に伝わる文章の書き方

まとめると、読み手に伝わる文章の書くには、次の3つのポイントをおさえておく必要がある。

  1. 読み手に対する想像力
  2. 「話す」としたらどうするか
  3. 書く前にしっかりと準備をする 

1.読み手に対する想像力

読み手を想像することで、何をどのように書くべきかがわかるようになる。

あとは、それを説明するときのような順番で、文章に落とし込めば良い。難しい言葉や文章の技術など気にする必要はない。心をこめて、丁寧に説明しようとすれば、自然と説得力のある文章はでき上がる。

2.「話す」としたらどうするか

もし文章にするのではなく、「話してくれと」頼まれたらどのように話すか。

きっと、物事の経緯を順番に話しながら、最後に結論をもってくることだろう。あるいは、できるビジネスマンは最初に結論をもってくる。いずれにしても、伝わる可能性は大きい。

あとは、それを文章にするだけである。

3.書く前にしっかりと準備をする

書く前には、しっかりと準備をしなければならない。

何の資料も情報もない状態でパソコンに向かっても、文字を打つことは難しい。インターネットの無い時代に、一冊も本を読むこと無く卒業論文を書き上げた生徒がいただろうか。

準備とは、必要な情報を集めることである。あとは、それを並び替えれば良い。

ヒトコトまとめ

読み手に伝わる文章の書き方とは

想像力をフル活用して、しっかりと準備してから、「話すように」書く、こと。

お付き合いありがとうございました。多謝。

<目次>

chapter1 まずは、伝える「難しさ」をしっかり認識する◆ chapter2 自分の「お手本」を見つける◆ chapter3 書く「目的」、読む「相手」をはっきりさせる◆ chapter4的を外さない「相場観」を磨く◆ chapter5 伝えたいことを「整理」し、「構成」を考える◆ chapter6 文章の「技術」は意識しない

<著者>

上阪 徹
1966年兵庫県生まれ。85年兵庫県立豊岡高校卒。89年早稲田大学商学部卒。アパレルメーカーのワールド、リクルート・グループなどを経て、95年よりフリーランスのライターとして活躍。経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、雑誌や書籍などで幅広く執筆やインタビューを手がけている。広範囲に及ぶ取材相手は、軽く三〇〇〇人を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

<類書>

『書いて生きていく プロ文章論』

『文は一行目から書かなくていい - 検索、コピペ時代の文章術』

文章は「書く前」に8割決まる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です