なぜ多くの就活生が自己PRとガクチカで悩むのか?
就活において避けて通れないのが「自己PR」と「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」です。多くの学生が次のような悩みを抱えています。
- 「自分には書くべき経験がない気がする」
- 「他の学生と似たような内容になってしまう」
- 「何から手をつければいいのかわからない」
実は、これらの悩みは「型」を知らないことが原因です。本記事では、誰でも短時間で説得力のあるエントリーシート(ES)を書けるようになる実践的なテンプレートと具体例をご紹介します。
まず押さえたい:自己PRとガクチカの本質的な違い
多くの学生が混同しがちですが、この2つは明確に役割が異なります。
自己PR
- 目的:あなたの強み・性格・価値観を伝える
- 焦点:「あなたはどんな人か」
- 汎用性:複数の企業で使いまわせる内容
ガクチカ
- 目的:具体的な経験を通じた成長を示す
- 焦点:「何をして、何を学んだか」
- 具体性:数字や事実に基づくエピソード
この違いを理解することで、それぞれの質問に適した回答ができるようになります。
【実践編】自己PRの書き方:PREP法×STAR法
基本の型
自己PRは次の構造で組み立てると論理的で説得力が増します。
PREP法の基本構造
- P(Point):結論 – あなたの強みを一言で
- R(Reason):理由 – なぜそう言えるのか
- E(Example):具体例 – 実際のエピソード
- P(Point):再結論 – 企業でどう活かすか
STAR法で具体例を深掘り
- S(Situation):どんな状況だったか
- T(Task):どんな課題・目標があったか
- A(Action):具体的に何をしたか
- R(Result):どんな成果が出たか
改善前と改善後の比較例
❌ 改善前(ありがちな例) 「私は継続力があります。サークル活動を3年間続けました。この経験を御社で活かしたいです。」
✅ 改善後(PREP法×STAR法) 「私の強みは、困難な状況でも粘り強く取り組む継続力です。
大学のテニスサークルで、部員数が前年比30%減少する危機に直面しました。私は広報担当として、SNS戦略の全面刷新を提案。週3回の情報発信を3年間継続した結果、新入部員数を前年比150%に回復させることができました。
この経験から、短期的な成果が見えにくい状況でも、戦略を信じて行動し続ける重要性を学びました。御社の営業職においても、長期的な視点で顧客との信頼関係を築き、成果を出していきたいと考えています。」
【実践編】ガクチカの書き方:課題解決ストーリー
評価されるガクチカの4要素
企業が見ているのは「何をしたか」ではなく「どう考え、行動したか」です。
必須の構成要素
- 課題・状況(S):どんな問題があったか
- 目標・役割(T):あなたは何を目指したか
- 行動(A):具体的にどう動いたか
- 結果・学び(R):何を達成し、何を学んだか
具体例:平凡な経験を輝かせる書き方
テーマ:アルバイトでの接客改善
「私が学生時代に最も力を入れたのは、カフェのアルバイトでの顧客満足度向上です。
【課題】 店舗の口コミ評価が3.2と低く、リピーター率が業界平均を下回っていました。
【目標と役割】 私はアルバイトリーダーとして、3ヶ月で口コミ評価4.0以上を目指しました。
【具体的な行動】
- 顧客100名にアンケートを実施し、「待ち時間の長さ」が最大の不満と判明
- オペレーション手順を見直し、ピークタイム専用のワークフローを作成
- 週1回のミーティングで改善案を共有し、チーム全体で実践
【成果と学び】 3ヶ月後、口コミ評価は4.3に向上し、リピーター率も25%増加しました。この経験から、データに基づいた課題分析の重要性と、チームを巻き込む推進力を身につけました。」
他の就活生と差をつける3つの工夫
1. 成果を具体的な数字で示す
❌「売上に貢献しました」 ✅「前年比120%の売上達成に貢献しました」
2. チームでの自分の役割を明確にする
❌「みんなで協力しました」 ✅「5名のチームで企画リーダーを務め、タスク管理と進捗確認を担当しました」
3. 学びを企業での成長に結びつける
❌「コミュニケーション力が身につきました」 ✅「多様な価値観を持つメンバーをまとめる調整力を身につけました。御社の事業部間連携が求められるプロジェクトで、この経験を活かしたいと考えています」
さらに深めたい人へ:おすすめ書籍
『メモの魔力』(前田裕二 著)
自分の経験を「抽象化→転用」する思考法が学べる一冊です。「ただの経験」を「企業で活かせる強み」に変換するスキルが身につきます。就活のネタ出しに悩んでいる方には特におすすめです。
まとめ:今日から実践できること
- 自己PRは「強み」を論理的に示すもの。PREP法で構造化しよう
- ガクチカは「経験」を課題解決ストーリーにすること。STARフレームワークを活用しよう
- 差別化のカギは**「数字」「役割」「学びの転用」**の3つ
本記事のテンプレートを使えば、あなたのESは今日から劇的に改善できます。まずは1つのエピソードを型に当てはめて書いてみてください。
👉 あわせて読みたい関連記事
コメント