活躍するフリーランスが実践しているビジネスの原理原則

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「ノウハウは使えなければ意味がない」。わたし自身、数多くのフリーランスに関する本を読んできました。人から話も聞いてきました。しかしそのほとんどは、ただの「たまたま成功した人のあとづけ」だとしか思えません。たとえば、次のようなことです。

・タフであれ!
・仕事は断っていい!
・体調をしっかり整えろ!
・誰にも負けない強みをもて!
・お金の管理をしっかりとしろ!

正直なところ、「だからなんだよ」という感じです。「いやいや、確かにあなたはそれで成功(?)したのかもしれない。けど、それっていつの時代でも通用する理論ですか? というか、誰にでもできて、体系化できるノウハウなんですか?」。

これらの助言は、ちょっと成功した諸先輩方が、思いついたことを言いたいように言っているだけにしか聞こえません。「オレもね、苦労したんだよ」と。そんな、自己満足的な講釈は不要です。わたしたちが求めているのは、本当に使えるノウハウなのです。

そこで本稿では、「活躍するフリーランスが実践しているビジネスの原理原則」を紹介します。これは自慢話ではありません。また、主観にもとづく感覚値でもありません。ビジネスの世界では、あたり前に行われているただの常識です。

趣味の延長としてフリーランスになるのではなく、しっかり稼ぎ、家族を養い、社会に対して価値を提供したいと思うのなら、ぜひ本稿に書かれていることを実践していただきたいと思います。そして、意見や反論などありましたら、遠慮なくお寄せください。

フリーランスはビジネスだ!

そもそもフリーランスは「個人事業主」です。つまり、個人で事業を行っている主体者ということです。このことが意味しているのは何か。そう、私たちがしているのは「事業」であり「ビジネス」です。まず、その点を強く認識しなければなりません。

事業・ビジネスであるとはどういうことか。ある対象(顧客)へ価値(ソリューション)を提供し、対価としての利益をあげること。これら一連の流れを反復継続的に行うこと。それが事業であり、商いであり、ビジネスです。とてもシンプルな構造ですね。

ビジョンも成長戦略もない!?

ただし、ビジネスの環境はつねに変化しています。競合他社が現れるかもしれない、市場が拡大・縮小するかもしれない、人々の趣味嗜好が変わるかもしれない、社会の構造が変化するかもしれない。未来は、何が起こるか分かりません。

だからこそ「成長」が必要になるのです。つねに成長しようと努力を継続していかなければ、売上を伸ばしていくことはおろか、生きのびることさえできません。それがビジネスです。だからこそ、将来のビジョンと、成長戦略が必要になるのです。

活躍するフリーランスが実践しているビジネスの原理原則

たとえば、活躍するフリーランスが実践しているビジネスの原理原則は、次のとおりです。

1.職人にならず、会社と同等の機能を備えること(屋台骨)

まず、屋台骨としての機能を備えること。手本になるのは既存の「会社」です。会社には、次のような機能があります。

1.経理(財務)
2.営業
3.企画・開発
4.マーケティング
5.総務(法務+雑務)
6.情報システム(Web全般、HP・SNS・オウンドメディアなど)
7.経営戦略

フリーランスで活動するとはつまり、これらすべての機能を自分自身で備えるということです。

2.自分を「肩書」という型にはめず、「ミッション」「ビジョン」「バリュー」で仕事をする(基本姿勢)

また、成長戦略を描く以上、仕事内容を「型」にはめてはいけません。「自分の業務はライターだ!」と思ってしまえば、文章を書くこと以外は仕事ではなくなってしまいます。本来的には、文章アドバイスも、コンサルティングも、顧問契約も仕事でいいのです。

3.継続的なインプットとアウトプットの仕組みを構築する(①短期的なメリット)

ビジョンを実現するために、必要なのは成長です。では、自分が成長していくにはどうすればいいのか。短期的に考えれば、「インプット」と「アウトプット」が大事です。それぞれの質と量を高めつつ、習慣化していくことが大切です。

4.目標と成長戦略を設定し、ビジネスと収益の多角化を実現する(②中期的なメリット)

ビジョンをより分かりやすく落とし込むために、目標と成長戦略を描いておくといいでしょう。その上で、メインビジネス以外の収入源を確保しつつ、関係するビジネスへの多角化を実現することにより、事業全体が安定します。

5.人脈(人に会うこと)がすべてであると認識する(③長期的なメリット)

そして、忘れてはならないのが、「人脈」です。とかく、フリーランスはスキルに偏りがちですが、仕事を創るのも、仕事をもたらすのも人間、つまり人脈です。とにかく人に会い、価値を提供すること。貢献すること。それが長期的な財産になります。

まとめ

ビジネスの原理原則という観点から解説したせいか、全体的に抽象的な内容となってしまいました。次回以降、本稿の内容をメインに、具体例をまじえつつ、各論として記事にしていこうと思います。

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