「仕事でメール、使ってますか?」 インターネットが爆発的に普及している昨今。 仕事の現場で、メールが担う役割は、大変大きくなりました。
ビジネスメール教育の専門企業であるアイ・コミュニケーション(代表取締役:平野友朗、本社:東京都千代田区)の調査によりますと、2012年時点、ビジネス上でのコミュニケーションを取る手段の中で、一番多いのがメールでのやり取りです。
割合で見ると、まだまだパソコンでの利用が多いですが、スマートフォンやダブレット端末の普及によって、今後さらに広がるかと思われます。そこで今回は、『ビジネスシーンでのメール使用時に、チェックすべき10の項目』をお送りします。
【もくじ】
- 目的を確認する
- 送付先を確認する
- 件名を確認する
- 添付ファイルを確認する
- 誤字脱字を確認する
- 読み返す
- 中学生相手でも意図が伝わるか
- 送付のタイミングは適切か
- レイアウトを俯瞰する
- 再度「件名」「名前」「添付ファイル」を確認する
「失礼」「曖昧」「不快」なビジネスメールたち
文章というものは、見る人によって、受け取り方が異なります。 言葉でもそれは同じですね。 見る人の状況や、体調、環境。 送信するタイミング、方法、文量、配信量。
確かに便利なメールでも、それらへの配慮が欠けていると、思わぬトラブルを招きかねません。 無用なトラブルをさけ、良好な関係を築くためにも、ビジネスメールを使いこなしましょう。 慣れるまでは、以下の10項目をしっかり確認して下さい。
1.目的を確認する
メールの目的はなんでしょうか?
- ごあいさつ
- アポ取り
- 発注の確認
- 請求書の送付
- 資料の送付
- FAXの確認
- 問い合わせ
- 問い合わせへの返信
などなど。 できる限り具体的な目的にまで、今一度掘り下げましょう。 そうすることで、的確なメールを作成することができます。
2.送付先を確認する
送付先はどこですか? 送付相手は誰ですか?役職は? 基本的な部分ですが、間違えやすい項目であるとともに、相手を不快にさせる要因です。
それは、実際にお会いしている時、名前を間違えた場合の不快感を想像すれば、納得していただけるでしょう。 相手が目の前にいないからといって、気を抜くのではなく、相手の顔を思い浮かべながら、あるいは想像しながら、丁寧に確認しましょう。
3.件名を確認する
目的は確認しました。 では、その目的を元に、受信者が件名だけを見て「あの件のことか」と、判断できるような件名をつけましょう。 目的を具体的にしていればいるほど、この作業は容易かと思います。 今すぐメールを開封する必要があるかどうかも判断できれば、尚良いですね。
ビジネスマンは時間に追われています。 メールを確認する時間も、相手の時間を「奪っている」という認識のもとに、件名を作成しましょう。 ちなみに、広告宣伝用のメールでは、この件名一つがその成否を分けるぐらい重要なものです。
4.添付ファイルを確認する
Gmailを利用している方はご存知かと思いますが、メールの本文に「添付」という文字があるにも関わらず、添付ファイルが無いまま送信しようとすると『ファイルを添付しましたか?』という警告が出ます。 実際、この機能に救われた方も多いのではないでしょうか。
そこからは、いかに添付ファイルの添付忘れが多いかが、うかがえますね。 そして、それは相手にとって大変失礼なことです。 もし、目的が具体的で、しっかりと把握できていれば、このようなミスは起こりません。 しかし重ねて確認することは、ビジネスマンとして当然の行いと言えるでしょう。
5.誤字脱字を確認する
目的を把握した。 添付資料などの確認もした。再確認もした。 それでは、いよいよ送信か。 そうではありません。 メールというものは、基本的に「文章」で構成されています。 口から出てしまった言葉を引っ込める事はできませんが、文章であるならば相手に到達するまでは引っ込める事ができます。
今一度、文面を確認しましょう。 特に、変換ミスや入力ミスは、誰にでも“良くあること”です。(この記事の中にもありましたら、遠慮なく教えて下さい)
6.読み返す
誤字脱字は解消しましたか、それは良かった。 でも、ちょっと待って下さい。 なんだか、文章が長すぎはしませんか? せっかく件名で的確に内容を伝える準備をしているのですから、文面の無駄も削りましょう。
繰り返しますが、メールを読む時間は、相手の時間を奪っているのと同じです。 無駄を最小限にし、文法の間違いを正し、難解な言い回しをなくしましょう。
7.中学生相手でも意図が伝わるか
あなたがもし中学生だったとして。 そのメールを見て、内容が把握出来ますか? もちろん、この問いは極端な問いです。 専門知識が無ければ、大人でも分からないことがあるでしょう。 ただ、この問いで気付いていただきたいことは、「伝えることが一番だ」、ということです。
- 取引先だったら、日頃の感謝と敬意をこめて。
- 同僚だったら、気合が入るように「!」をたっぷりつけて。
- 後輩へのメールだったら、励ましと激励の格言をつけて。
意図は、感情から伝わることもあるのです。
8.送信のタイミングは適切か
雑務に追われて、深夜まで残業。 なんとか片付けたと思っていたら、メールの返信を忘れていた。 慌てて早急に書き上げて、夜中の2時にメールを送信。 相手方はどう思うでしょうか? 朝、メールを確認する人なら、それでも問題ないかもしれません。 もしかしたら、遅くまで頑張っていると、感心されるかもしれません。
しかし反対に、「なんと要領の悪い取引先だ」「納期も平気で遅らせるのでは」「仕事の出来ない社員だ」 そう思われない保障がどこにありますか? タイミングは重要です。
9.レイアウトを俯瞰する
先程も申し上げましたとおり、現行パソコンでメールを使う人が多いですが、スマートフォンやタブレット端末閲覧する人も、増えています。 だからこそ、レイアウトもしっかり確認しましょう。
- 改稿
- 折り返し
- 文字の大きさ
- バランス
加えて、記号や機種依存文字への配慮も、忘れずに行いましょう。
10.再度「件名」「名前」「添付ファイル」を確認する
メールは、「確認にはじまり確認に終わり」ます。 もう一度、ザッと全体の確認をしましょう。 特にミスが多い「件名」「名前」「添付ファイル」は、何度確認しても損はありません。
全ては相手への気遣いから
いかがでしたか。 メールは気兼ねなく使える分、十分な配慮が必要です。 そこにあるのは、相手のことを思い、気遣いをしっかり行うという、コミュニケーションの基本です。
ぜひ上記の10項目を使って、ビジネスメールの達人になって下さいね。
コジゲン一言メモ
仕事上では、BCCやCCの使い方にも配慮が必要だよ!
参考
新潮社
売り上げランキング: 571,031