【書評】フリーランス・個人事業主は必見!3つのステップで事業を前進させる方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

フリーランスや個人事業主には、いろいろなステージがあります。独立前の不安と恐怖。独立当初の「何でもやります」期。軌道に乗ってきたときの事業化・法人化の検討、など。それぞれを経て、進化していくものです。

そのいずれのステージにおいても役に立つのが、山口揚平氏の『そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか 』です。そこで今回は、本書の概要についてご紹介します。フリーランス・個人事業主、起業初心者は必読ですよ。


そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか 』の内容紹介

こちらでは、本書のポイントをピックアップして、解説しています。

「好き」で「食う」は実現できる

なぜ独立を考えるのか。日本人の場合、そのほとんどは「自由」を求めてのことでしょう。時間的な自由、行動の自由、お金からの自由。それらを手に入れるために独立を目指すのかと思います。自由とは、好きなことをするということ。

本書では、「好きで食うは実現できる」と、明言されています。ただし、条件があります。

「好き」で「食う」は実現できるのです。そのやり方をきちんと学ぶことで、そして、自分で考える方法を身につけることで。

重要なのはプロフィットモデル(儲ける工夫)

独立・起業にとってもっとも大事なのは、利益をあげることです。それも、恒久的に。そのために必要なのは「稼ぐための仕組み」、つまり「ビジネスモデル」です。

本書では10のプロフィットモデル(儲ける工夫)が紹介されています。

プロフィットモデルの進化形には、顧客、商品、課金の仕方、資源の5つの領域で、それぞれ2パターンの合計10個がある。

独立・起業の3ステップ

本書では、独立のステップを「3つのステージ」に区別しています。それぞれ「潜伏時代」「独立時代」「起業時代」です。それぞれ、独立前、独立直後、事業化、といったイメージになります。

とくに起業時代においては、「ヒト・モノ・カネ」が重要となります。

独立して1~3年が経って、次に来るのが起業時代です。ここでビジネスモデルが確立してきます。

“結局は何とかなるものだ”

最後に、著者の山口氏が述べている、とても勇気づけられる言葉をご紹介します。

独立してやっぱり食えなかった、という人には僕は会ったことはありません。

「結局は何とかなる」を合言葉に、ぜひ、やりたいことを実現していきましょう。

そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか

目次

はじめに

序章 会社を辞めてニートになっても、食べていこう

自ら選択する「自由」による不幸
『課長 島耕作』は僕たちのロールモデルにならない
日本人は「豊か」だが「幸せ」とはいえない
個人への寛容度の低さが日本の不幸の源泉
僕たちが生きる世界は激変している
立ち止まって考えること
「選択をしない」という選択もある
生きる意味を見つけるなら「好き」か「やるべきこと」をやろう
学校を出た後の世界は平等ではない。早く慣れよ
「好き」で「食う」は実現できる

第1章 「好き」で「食う」には何が必要か

「飯のタネ」より食うための「土台」を探そう
「何をやるか」より「どうやるか」が大切だ
AKB48の成功要因はメンバーではなく仕組みそのものにある
収益の土台は必ずしも本業でなくていい
ハーバードもオックスフォードも教育では儲けてない
ディズニーランドの本当の収益の柱は?
「やりたいこと」で事業基盤を築くまで
自分なりのバリューを見つける
時間をかけて膨らませていく「農耕型起業」のススメ
自分の中のミッションを世の中に出していこう

第2章 「食う」ために使える10のプロフィットモデル

儲ける工夫にはパターンがある
客が来なくても花屋が儲かるのはなぜか
原価を割っても弁当屋が成り立つカラクリ
本当の顧客は誰か?――受け手と払い手は異なる場合も多い
利用しなくても収入になる仕組み
収入を得る工夫は5つの面から考える
「顧客」は個人だけではない
「商品」はそのもの以外で収益を上げろ
収益を得るタイミングは一度だけとは限らない
「相手の懐が痛まない」支払い方法にしよう
商品の価値を生み出す源泉には、できるだけお金をかけない
史上最年少で上場した成長企業・リブセンスはリクルートと何が違うのか?
成果に応じて報酬を得る「成功報酬型モデル」の可能性
「5つ星の寝心地を1つ星の価格で」提供するチューンホテル
今の日本でこそ求められる、原点回帰ビジネス
プロフィットモデルパターンは複数組み合わせよう
「稼ぎの土台」を広げることでより高収益が望める
<ビジネス例とプロフィットモデルパターン>

第3章 起業までの3つのステップ

独立するまでの3つのステージ
「潜伏時代」――誰でも最初は一定期間、丁稚奉公せよ
就活するより自分のマスターに弟子入り志願しよう
ミッションを人に伝えていくうちにステージが変わる
「独立時代」へ――浮力を得れば、やがて自然に飛び立つ日が来る
「ご祝儀案件」で得た利益は自分の中に貯めておく
「守破離」のプロセスを経て、孤独に向き合いプロを目指す
「起業時代」――“ヒト・モノ・カネ”が必須になる
事業が拡大するときに必ず押さえたい2つのポイント
固定費を増やすときは、第三者に相談してから決断する
人を雇うときは、あらかじめ別れを覚悟しておく
人との別れは企業の成長過程で必須

第4章 独立後に身につけるべき3つの考え方

サラリーマン時代の価値観は独立したら捨てるべし
お金は「予算」ではなく、「費用対効果」を意識して使え
意思決定は「し続ける」こと自体が大事
失敗率が低いのは、先に進むための判断をしていない可能性がある
振り幅が大きい年収をあてにせず、戦略的に使ってしまおう
「9時‐5時そこにいる」価値はゼロ。必要なのは時間の密度
「スケカン」「タスカン」は独立後の必修項目
成功する事業はアイデア1000個のうち3つだけ
独立したら、重要でないことはまったくしなくていい
ベストを尽くすよりもベターを積み重ねる
その仕事は金に近いのか、夢に近いのか?
リスクを回避する法人契約はぜひとも取ろう

第5章 本当はこれが大切なこと

意思決定は「頭で考えて、整理し、ハートで判断する」
決断するときは直感よりも事実を重視しよう
人の問題こそが経営者を悩ませる
優れた人材をどうやって採用するか
人材は「モノ」ではなく「人」として扱う
人に対しては、率直、誠実であること
人とのトラブルを回避するための3原則
人に感謝できる自分であることで強くなれる
わかっているけど難しい、相手への感謝を引き出す方法
事業における最大コストは経営者の心の管理
ぶれない経営判断をするためにはリラックスが大事
あらゆる問題は「典型的なもの」だと知っておく
最悪のケースを想定しておき、深呼吸する
ときには意味づけをせずに「流される」
論理・情理・倫理を調和させることでビジネスが長く続く
能力を上げるよりもプライドを下げる努力をしよう
やりたくないこともクリアしていくのが現実だと悟る
だけど、結局は何とかなるものだ

あとがき

著者情報

山口 揚平
早稲田大学政治経済学部卒。1999年より大手コンサルティング会社でM&Aに従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わった後、独立・起業。企業の実態を可視化するサイト「シェアーズ」を運営し、証券会社や個人投資家に情報を提供する。2010年に同事業を売却。現在は、コンサルティング会社をはじめ、複数の事業・会社を運営する傍ら、執筆・講演活動を行っている。慶應義塾高校講師。専門は貨幣論・情報化社会論。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です