どうすれば自分が本当に好きなものに出会えるのか?

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 「好きなことをやれ」「やりたいことをやれ」などと、言われたことがある人は多いかと思います。「好きこそものの上手なれ」という言葉もあるように、好きなことであれば続けられ、大きな成果をあげられるためです。

 ただ、その前提となる「好きなこと」が見つからない人も少なくありません。そもそも日本の学校教育は、最初から「自分が好きなこと」を見つけるためにできておらず、むしろ横並びで成績をあげていくことを求められます。

 そうなると、いつまで経っても自分の「好き」を見つける暇がありません。そのまま成長し、とりあえず高校、大学、専門学校、大学院などに進学し、就職して働きながら、「自分は何がしたかったのだろう」と悩む人も多いでしょう。

 では、どうすれば自分が本当に好きなものと出会えるのでしょうか。そして、どうすればその好きなものと寄り添いながら、幸せな人生を歩んでいけるのでしょうか。ロジカルな思考で考えてみましょう。

■「好きなもの」とは何だろう?

 そもそも、好きなものとは何でしょうか。好みと言ってもいろいろな方向性があります。本能的に好きなものから、なんとなく「いいな」と思うもの、人気だから好きなもの、気がついていたら好きになっていたものなど、さまざまです。

 そのうち、どの「好き」を追求すればいいのでしょうか。ここで大事なのは、「好き」にはいろいろな種類があるということ。そして人生における、追求するべき「好き」とは、生き方に関連しているものを指します。

 生き方に関連するとはつまり、「それをするために生まれてきた」と心から思えるほど、その対象への愛があると言い換えてもいいでしょう。単純に「気に入っている」「いいかもしれない」ぐらいでは、ここで言う好きには該当しません。

 「それがなければ生きていけない」「それだけあればいい」「それを手に入れるために生まれてきた」と自分が本気で思い、他のすべてを失ってもその対象に人生をかけられるもの。それがここで言うところの「好きなもの」です。

■「好き」にもいろいろあるけれど……

 「自分の好きがわからない」という人は、この前提を見失っている可能性があります。つまり、「なんとなく好き」なものを並べてしまい、それらを同列に扱いながら、「どれが好きなのかわからない」という状態です。

 たしかに、「好き」のレベルを同列にしてしまえば、さまざまなものがピックアップされるでしょう。それは本能的なものから、趣味的なもの、嗜好、流行、付き合い、気の迷いなどあらゆるものを含みます。

 しかし、これまで述べてきたように、そのようなものは「ただ好きなだけ」です。本当に追い求めるべきものではなく、ここで言う「好き」とは分けて考える必要があります。端的に言えば、単なる好みに過ぎません。

 一方で、人生を変えるために必要な「好き」は、すでに述べたように、誰にも負けない情熱が必要です。そして、「情熱をもたなければ」などと考える暇もないほど、その対象に夢中になり、それなしでは生きていけなくなるものです。

 ただ、そのような対象に出会うには、相応の時間と労力が必要です。なぜなら、私たちには豊富な選択肢があるからです。選択肢が無数にあるからこそ、ちょっとした「好き」にまどわされ、本物を見つけにくくなっているのが現代です。

■本当に好きなものと出会うための、たった1つの方法

 では、どうすれば本当に好きなものと出会うことができるのでしょうか。方法は1つしかありません。それは、明日から、いや今日この瞬間から「自分が本当に好きなものはなんだろう?」という言葉を胸に、生きることです。

 まず、その問いを自分の中にもっておかなければ、永遠に好きなものは見つかりません。「赤いものを探してください」と言われなければ、赤いポストが目に入らないように、本当に求めるものをまず言葉でインプットする必要があります。

 インプットしたうえで、事あるごとに自問自答してみること。そのときに重要なのは、「それだけあればいい」「それを手に入れるために生まれてきた」「他のすべてを失ってもいいと思えるか」などの指標です。

 そのような問いを抱いて生活していれば、必ずヒントが得られます。少なくとも、「これは本当に好きなものではなかったな」というものが、次から次へと選別できます。それでいいのです。その一歩一歩が、好きなものへの道程となります。

 そうして選択肢を減らしていき、狭めていった先に、自分が「これだ」と思えるものがあります。年齢や経験は関係ありません。他人を気にすることなく、ぜひ自分の好きなものを、追求し続けてみてください。

■まとめ

・「好き」にはいろいろなものがある。
・本当に好きなものは、唯一の選択肢である。
・好きなものと出会うには「問い」が必要。
・問いを抱き続けている人だけが、本当に好きなものと出会える。

 最後までお読みいただきありがとうございます。多謝。

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