文章を書く場面は思いのほか多い。だからこそ、文章術は、いつの時代でも必要です。
そしてそれは、複雑で込み入った、覚えにくいものではなく、単純で理解しやすく、ごくごく基本的なものが好ましいでしょう。万人のものとなるために。
3つの条件
理想的な文章には、次の3つの条件があります。
1.誠実さ
誠実さとは、ウソをつかないということ。どんなきらびやかな装飾も、激励の言葉も、心の底から生じたものでなければ意味がありません。むしろ、慣例的なものやお世辞は嫌らしくもある。
文章を書く際には、つねに誠実さを意識すること。自分の言葉で、自分が思うとおりにまずは書いてみる。問題があれば該当箇所を削るなり再考すればいい。誰にでも書ける美辞麗句は必要ないのです。
何よりも大切なのは、正しくあろうとする心。ウソをつかずに最後まで文章を書き上げようとする心構えさえあれば、誠実な文章の基本は身に付いているも同然です。解放された気持ちで、自由に筆をはこびましょう。
2.明晰さ
明晰であるとはつまり、内容がハッキリしてるということです。右なのか左なのか、賛成なのか反対なのか、自分についてのことかそれとも他人についてのことか、仕事、恋愛、人生……。何が言いたいかわからない文章に価値はありません。
つねに、明晰でありましょう。間違っていてもいいじゃないですか。むしろ、人生にはほとんど確実な正解などないのですから。それよりも、その文章によって自分は何を伝えたいのかをハッキリさせましょう。
読まれることが文章の基本のき。誰にも読まれない文章に価値はない。たしかにそうかもしれませんが、それでもせめて、書いた自分が満足できるような文章を書くこと。読んでくれるかどうかは、相手あってのことですから。
3.わかりやすさ
わかりやすい文章を書くためには、次の3つのポイントを理解するとよいでしょう。
- 思いつき
- 裏付け
- うったえ
つまり文章というのは、最初に「思いつき」があって、次に「裏付け」を集め、最後に「うったえ」により完結する。そういう論理的な形態をとるツールなのです。
どうにも文章がわかりにく、的を射ないと感じるのであれば、この3つのポイントを意識してみてください。そのときに、なぜ思いついたのか、裏付けとなる資料はなにか、だから結局なんなのか、も盛り込んでみてください。
きっと、これまでのようなダラダラした文章に、たしかなまとまりが生まれるはずです。あとは、足りないところを補充したり、余分なところを削りましょう。誤字脱字や言い回しのミスを訂正したら、誰に見せても恥ずかしくない文章の完成です。
まとめ
理想的な文章の3要素
- 誠実さ
- 明晰さ
- わかりやすさ
コメント
読み手を意識しながら書く、というのが文章作成の基本なんのでしょうが、なかなかできなくて悩みどころです。