生まれつき「人前で話す」のが得意な人は、あまりいないと思います。つまり、スピーチがうまい人は、「人前で話すことによって、やがて、人前で話すのが上手になった」はずです。
このことは、何を意味しているのでしょうか。つまり、人前に出たときの緊張感、汗、めまい、吐き気、動悸などは、自分の意志ではどうすることもできない、ということです。
では、どうすればいいのか。基本的なテクニックを身につけて、勇気を出し、くり返し実践することです。そして、背中を押してもらいたいという人は本書を読んでみてください。
スピーチにおける3つのポイント
とくに、ボクが感銘をうけたのは次の3点です。
アイデアからはじめる
すぐれたアイデアは、人を魅了する力があります。一方で、たんなる報告や一般常識の伝達はつまらない。だからこそ、スピーチにはひとつのアイデアを用意するべきなのです。
その場合のアイデアとは、聴衆へのプレゼント(贈り物)です。「今日はこれを持って帰ってもらいたい」という気持ちをもって、プレゼンなりスピーチをするべきだと思います。
ストーリーを語る
どんなに話ベタであったとしても、あからじめ用意したストーリーであれば、問題なく語ることができます。持ちネタとして、いくつかのストーリーを用意しておけばいいのです。
もちろん、スピーチを行うところに来ている人たちが、どういったことに関心があるのか、何を求めているのか、といったことに着目して、ストーリーを語るということを忘れずに。
論理的に伝える
「論理的に伝える」と言っても、難しく考える必要はありません。以下のとおりに話せばいいのです。
1.何について話すのか伝える(テーマと結論)
2.結論に対する根拠を3つ提示する(具体例や権威の言葉を活用)
3.あらためて結論を述べる(未来への提言も)
あとは冒頭に、用意しておいたストーリーを語れば、それなりに聞いていられるスピーチができあがります。あとは、くり返し実践あるのみです。