ビジネス系の文章が書けるライターは意外に少ない?

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 ビジネス系の文章が書けるライターは、案外、少ないのかもしれません。


 事実、企業の担当さんや編集さんからは、「ビジネス関連の文章を書けるライターさんが少なくて……」という話をいただくことが多いです。その背景には、ライターとして活動している人の、スキルや専攻の偏りがありそうです。

 文章の入口は多々あれど、義務教育という点で考えると、最初に接する文章はやはり「国語」の文章でしょう。国語の文章は、文学や評論、詩など、文化的素養に基づいたものが主となっています。

 たしかに、国語の教科書に載っている文章には美しいものが多い。それらは、必ずしも論理的に明快であるとは限りませんが、知識的な背景がなくても、美しさにふれることはできる。「よくわからないけどいい」という感情です。

 そこから、文章を書くことへの、あこがれが生じていくわけです。

 そうなると、ライターとして活動している人の多くが、文芸的な背景をもっていても何ら不思議ではありません。とうぜん、書ける文章や書きたい文章も、文芸的なものに偏るのも無理はないでしょう。

 あるいは、何らかの社会的課題に着目し、ジャーナリズム精神をベースに物書きを目指す人もいます。ただ、ジャーナリストとして活躍できる人は限られており、結果的に、ライターになっている人もいるはずです。


 さて、私はと言えば、もともとのベースはビジネスです。大学では経営学を学び、卒業後は営業マンとしての活動を経て、独立しています。その間、接してきた文章は、ビジネス関連の文章ばかりです。

 必然的に、フリーライターとしての活動も、ビジネス系の文章を中心に執筆しています。日経新聞を購読し、ビジネス系の雑誌を読み、いわゆるビジネス書やビジネス関連の学術書、論文などにも目を通しています。

 では、なぜ文芸的なものではなく、ビジネス系の文章にばかり接しているのか。

 その理由はやはり、ビジネスに興味・関心がある、という点に尽きます。つまり、好きだから読み、好きだから書き、好きだから探求しているというわけです。それもまたひとつの嗜好と言えるかもしれません。

 とくに、論旨が明快な文章から気づきを得られることが多いです。出口治明さんが述べているような「数字・ファクト・ロジック」を含む文章を、ビジネスの現場に着目しつつ、手掛けていければと思います。

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