「せめてあと2時間、いや、1時間だけでもいい。もし、もし使える時間が増えたとしたら……」。
そんな思いを抱いている方に朗報です。
本書『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』で書かれている内容を実践すれば、これから毎日、使える時間が増えるかもしれません。
時間は尊い
そもそも、個々人が生み出している成果は、投資する「資源」に左右されています。その資源とは、金、労力、そして時間。とくに時間は、すべての人にとって平等です。
もし、使える時間が増えたとしたら。どれほど素晴らしいことでしょう。時間が増えれば、お金を稼ぐことも、遊ぶことも、休むこともできます。
ただし、一日は24時間。それを変えることはできません。では、どうすればいいのでしょうか。ポイントは、時間の“総量”ではなく、“密度”に着目すること。
たとえば、これまで3時間かかっていた仕事を2時間でこなせたらどうでしょうか。実質的に、1時間、使える時間が増えることになります。
そしてその鍵をにぎるのは、「集中力」なのです。
集中できれば時間が増える
もっとも、本書で伝えようとしているのは、「集中力を高めよう!」ということではありません。なぜなら、集中力のコントロールは難しいから。
そこで、集中力をコントロールしようとするのではなく、「どの時間なら集中力が高いのかを知り、どうすれば集中力をリセットできるのか」について解説しているのです。
まさに本書は、精神科医である著者が伝える、“究極の集中力回復法”の宝庫と言えるでしょう。事実、集中力を回復させるためのヒントが随所に盛り込まれています。
精神科医が実践する5つの集中力回復法
本稿では、その中でもとくに実践したい5つの集中力回復法について紹介しています。具体的には、次のとおりです。
- 睡眠
- 運動
- 仮眠
- 休息
- 締切効果
それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
1.睡眠
最適な睡眠時間を確保すれば、毎日、集中力がリセットされます。
ときに、短睡眠(ショートスリープ)を勧める論調も聞かれますが、本書では、きちんと寝ることを推奨しています。
睡眠時間が不足しており、物事に集中できないのであれば、使える時間が増えても意味がありません。睡眠は、集中の土台をつくる基礎なのです。
2.運動
適度な運動、とくに有酸素運動は、脳の疲労を軽減してくれます。
誰しも、疲れてくると集中力が低下します。そしてそこには、肉体だけでなく、脳の疲れも含まれているのです。
そのような脳の疲れをとってくれるのが、有酸素運動です。脳の疲れを感じたら、軽い有酸素運動を行い、脳をリフレッシュさせましょう。
3.仮眠
脳の疲労をとるには、仮眠も効果的です。
昼寝の有用性については、あらためて論じるまでもありません。とくに、脳の疲労回復に効果があることは、多くの方が経験していることでしょう。
たとえ5分でも、仮眠すると違います。スキマ時間を積極的に活用し、仮眠できるよう癖付けしてみてはいかがでしょうか。
4.休息
活動する時間とともに、休息する時間も必要です。
どんなに体力がある人でも、一日中、集中することはできません。どこかに、休息をはさむ必要があります。
そして、休息をはさんで作業した方がはかどります。できれば、クタクタに疲れてしまう前に、休息をはさめるリズムをつくりたいものです。
5.締切効果
締切を設定すると、集中力が高まります。
どんな仕事でも、終わりが見えなければいずれダレてしまいます。やはり、見える位置にゴールを設定しておくことが大切です。
何をするにしても、あえて、締切を設定してみること。そうすることで、高い集中力が得られやすくなります。
まとめ
あらためて、本稿で紹介している5つの集中力回復法について確認しておきましょう。次のとおりです。
- 睡眠
- 運動
- 仮眠
- 休息
- 締切効果
これらの方法は、毎日の生活において実践できるものばかりです。ぜひ、ご自身の生活リズムにあったものを採用してみてください。
その他にも本書では、集中力にまつわる示唆に富んだ内容がたくさん盛り込まれています。一日に使える時間を増やしたい方は、ぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。
目次
序章 最高の人生を手に入れる「神・時間術」4つの原則
第1章 脳の機能を最大に生かす集中力の高め方
第2章 朝の時間を最大に生かす脳のゴールデンタイム術
第3章 昼の時間を最大に生かす午後のリセット術
第4章 夜の時間を最大に生かす運動&睡眠リセット術
第5章 仕事の時間を最大に生かす時間創出仕事術
第6章 自由時間を最大に生かす自己投資&リフレッシュ術