常識を疑うことの大切さ。どこかで聞いたセリフだ。しかし、その言葉の本当の意味を知る人は少ない。
著者は、人生がちょっとした出来事によって大きく変わることを自ら体現した。ホッケーで日本代表に選ばれなかったという挫折がそのままエネルギーとして残り、早稲田大学に在籍したまま単身フランスへ。その後は大学を中退(正確には学費滞納による除名)し、フランスで社会心理学社になる。
能力不足、資金不足、現実的な判断、漠然とした不安。そういった取るに足らない事象を前にして日本を飛び出せない人々に、本書は活を入れる。何よりも行動することが大切。ただし、それは実際に行動した人間だけが言えるセリフなのだ。
改めて異国の地から日本を眺めてみること。それが常識を疑う契機となる。短い人生の中で、日本に住んでいるからこそ経験すべきことを、本書は教えてくれる。
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