「随想文(随筆、エッセー)」について解説しています。
随想文とは
随想文とは、思いつくままに心に浮かんだもの・ことを、そのまま書きとめた文章のことです。「随筆」「随感」「※エッセー」などとも言います。生活の中で得られた知見、経験、体験などがもととなり、それに対する感想、思索、思想をまとめた、ある意味では雑記のようなものとなります。
※モンテーニュ『エセー(随想録) 』が語源とされています。
随想文の特徴
随想文の特徴は次のとおりです。
・心の動きを書きとめる
随想では、出来事をそのまま記載するのではなく、心の動きを書きとめます。この点で、報告文やルポルタージュとは異なります。
・テーマや材料は周辺の出来事から
随想のテーマや材料は、自身が体験した“周辺の出来事”から、自由に獲得できます。日頃から、心の動きに敏感になることが大切です。
随想文を書く際の注意点
随想分を書く際の注意点は次のとおりです。
・「中心点」から「説得力と意外性のある結論」へ
随想の構成は、「中心点」からはじめて、「説得力と意外性のある結論」へ到達するのがベストです。
・具体的に書く
抽象的な文章は読者を飽きさせてしまいます。どのような体験で、どのように心が動いたのか。具体的に記述することが大切です。
・エピソード、ユーモア、格言などを盛り込む
「エピソード」「ユーモア」「格言」などを文章に盛り込むことによって、読者を楽しませることができます。
・書き出しと結びの工夫
「書き出し」で引きつけて、「結び」で納得させる。そのように、書き出しと結びを工夫することによって、文章全体がしまります。
随想文(随筆)の具体例
その日は強い吹雪であった。膝まで没する雪のなかを、村じゅうの人々が、村はずれの山の上にある神社でわたくしの武運長久を祈ってくれたあと、駅まで見送ってくれた。出征兵士を送る歌も吹雪で消えがちであった。
このとき父はわたくしを見送りにきてはくれなかった。小さな駅のホームからこぼれそうになるほど集った村人たちの日の丸の小旗と歓呼の声のなかに、母も姉も妹もいたが、父の顔は見られなかった。やがて吹雪で真っ白になった汽車が入ってきて、それがまた動き出したときも、父の姿は見えなかった。
(中略)
父は翌二十一年十月、ソ連占領下の樺太で死んだ。
引揚げてきた母や妹の話によると、死因は胃潰瘍だったという。そして父は死ぬ少し前、妹と二人で、わたくしが高等学校時代までに買い集めた本を大きな箱に詰めて、わが家の砂浜に埋めたという。父は胃の痛みに額にあぶら汗をにじませながら、妹を督励して穴を掘った。
父にとってはそれが息子へのたった一つの遺産のつもりだったかもしれない。
(『タイム・トンネル』綱淵謙錠)
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