演繹法を使って論理的な文章を書く方法について解説しています。
演繹法とは
演繹法とは、「一般的に正しいとされていること(前提)」と「ある事象(観察事項)」から、「妥当と思われる結論」を導くものです。代表的なものに三段論法があります。
結論が“推論”である帰納法とは異なり、演繹法の場合には、前提と観察事項が正しければ、結論も絶対的に正しくなります。
演繹法の具体例
一般的に、カフェインには覚醒作用があり、眠気覚ましに効果があるとされている。ところで、このコーヒーにはカフェインが含まれているようだ。つまり、眠気覚ましにはこのコーヒーを飲むといいだろう。
論理構成
「カフェインには覚醒作用があり、眠気に効果がある」(一般論)
「このコーヒーにはカフェインが含まれている」(観察事項)
→「眠気覚ましにこのコーヒーを飲もう」(結論)
演繹法の特徴
演繹法は、すでに周知されている一般論と、新たに発見した情報とを組み合わせて結論を出す、もっとも自然な論理展開です。
とくに意識していなくても、思考過程としてはとうぜんに行われているものですが、文章に落としこむ場合にはしっかりと意識しなければなりません。
演繹法の注意点
演繹法の注意点は、そもそも一般論が間違っていた場合や、観察事項が的外れだったとき、結論も正しくないものとなってしまうことです。
上記の例で言うと、カフェインに覚醒作用がないと証明されたら、あるいは飲もうとしているコーヒーにカフェインが入っていなかったら、眠気覚ましの手法として間違っていることになります。