インタビュー取材をする時に、インタビュアー(取材をする人)は聞き役に徹します。そこでインタビュイー(取材をされる人)から、どれだけの情報を引き出せるかはインタビュアーの聞き方に大きく差がでます。
だれだって自分の話をよく聞いてくれる人には、もっと話がしたいと思います。つまり、インタビュイーに「この人にもっと話を聞いてもらいたい」といかに思わせられるかが大事になってくるというわけです。
インタビューに使える!聞き上手になるための5つの法則
そこで今回は、聞き上手になるために気をつけたい5つの法則をご紹介します。インタビュー取材の仕事以外にも使える法則なので、ぜひ覚えておいてください。
1.リアクションはやや大げさに
相手が「自分の話をきちんと聞いてくれる」と感じるのはどんな時でしょうか。
じっとこちらを真剣な表情で見つめている……こんなことをされたらどう思いますか。たとえ真面目に、真剣に話を聞いていたとしても、これだとインタビュイーが硬くなってしまい、「もっと話したい」という気にはならないでしょう。そこで大切になってくるのが、リアクションです。
リアクションとは「反応」のことです。相手の話にどのような反応をかえせば相手が喜んでくれるかは、自分がその立場になった時のことを考えてみると良いでしょう。
ひとつは「うん」以外に相槌のバリエーションをつけること。「なるほど」、「さすがですね」など話の流れにそった言葉をつかって、反応をかえすようにしてみてください。また、その時の表情にも気をつけてみる。少し大げさだと感じるくらいで丁度いいと思います。熱心に話を聞いている姿勢を見せれば、相手もそれに応えようとしてくれるはずです。
2.あまり見つめすぎない
話を聞くときに悩むのが、視線。「相手の目をしっかりと見て話を聞く」と子どもの頃から言われる機会が多い方もいると思いますが、視線を動かさずにじっと見つめられても居心地悪く感じるものです。
基本的には相手を見て話を聞くスタイルでいいと思いますが、時には相手の目から視線を鼻や口などに移動させてみるのもいいかもしれません。
3.沈黙を焦らない
会話をしていて気まずくなるのが、沈黙する時間ではないでしょうか。沈黙している時間はどうしても「話をつなげなくちゃ」と焦ってしまいがちです。
しかし、インタビューにおいてはある程度の沈黙にも耐えなければなりません。相手は、自分の考えを頭の中で整理しているのかもしれません。相手をリラックスさせるために大らかな人になった気持ちで、「相手が話し出すのを待つ」ということもインタビューでは大切です。
しかし、あまりにもその時間が長いようであれば、相手も話が途切れてしまっていることに焦っている可能性があります。その時は、こちらから「先ほどの話はこういうことですか」などと声をかけてみるといいでしょう。
4.質問力をつける
「質問」とは、相手から欲しい情報を引き出すためにするものです。聞き上手になるには話し上手である必要はありませんが、質問上手な人にはなっておきたいところです。なぜかというと、話し上手な人は会話の主人公が自分になります。
ただし、聞き上手や質問上手の人は会話の主人公はあくまでも相手という立場になります。ただ話を聞いているだけでは、話の広がりはできません。ですが、質問ひとつで話に広がりをもたせることはできます。
質問力をつけると聞くと難しく感じるかもしれませんが、基本的には「なぜを3回繰り返す」ということを覚えておけば、話を深く掘り下げることが出来るので実際の会話で使ってみてください。
5.相手のことを好きになる
ここまでは聞き上手になるためのテクニックをお伝えしてきましたが、最後はやっぱり「相手のことを好きになる」というこの点につきます。「好きになる」というのは、「興味・関心をもつ」ということです。その人に対して興味があれば、「こんなことやあんなことを聞きたい」ということがどんどん出てくると思います。
また、話を聞く姿勢もつい前のめりになってしまうものです。どんな小手先のテクニックよりも、まずは「この人はどんな人なのか」というところに好奇心をもってみること。これが聞き上手になる上での極意なのかもしれません。
まとめ
インタビューは人と人とが向き合う時間です。その時間の中で、相手に「この人にもっと話を聞いてもらいたい」と思わせるには、相手に「あなたの話をきちんと聞いています」という姿勢がちゃんと伝わらなければいけません。聞き上手にならなければいけないといいうことです。
そのためにリアクションを大きくしてみたり、視線や沈黙に気を配ることはテクニックとして必要になります。また、話の聞き方だけでなく、質問力をつけることも必要になるといいました。ただし、一番大切にして欲しいのは、「相手のことを好きになる」という点です。
好きになった人のことは「もっと知りたい」と思うもの。この「もっと知りたい」がインタビューでは大切なのです。