頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方 (ワニの本)
『ゼロ秒思考』や『世界基準の上司』 など、数々のヒット作を生み出している赤羽雄二氏。ブレークスルーパートナーズの共同経営者でもある氏は、大企業の経営改革や人材育成、新規事業創出、あるいはオープンイノベーションなどにも積極的に取り組まれています。
そんな赤羽氏のご著書が、KKベストセラーズから発売されました。タイトルは『頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方』 です。ゼロ秒思考を彷彿とするようなタイトルですが、その実、本書は「考える」ことが苦手な人にとって、有益な1冊となっています。
とくにわたしが感銘をうけたのは、「ゆっくり話すための方法論」です。ポイントは次のとおり。
1.伝わらなければまったく意味がない、ということを肝に銘じる
2.「早口をやめる」と書いてPCにも机の上にも貼っておく
3.相手に何が伝わったか、相手がどう理解したかを考えながら話す
4.何が何でもゆっくり話す
ご多分にもれず、わたしもかなり早口を自負しているので、上記のアドバイスはグサッと胸に突き刺さりました。たしかに、相手の側から考えてみれば、早口はただの迷惑でしかありませんよね。喋っている本人はそれで気持ちがいいかもしれませんが、周囲はたまったものではありません。
ではどうすればいいのか。意識して、ゆっくり話すようにするしかありません。そこで、上記のアドバイスというわけです。とくに「相手に何が伝わったか、相手がどう理解したかを考えながら話す」というのは大事ですね。
たしかに、相手の理解度を想像するのは簡単なことではありません。しかし、そうすることによって、トーク力はかなり鍛えられるのではないでしょうか。普段からつい早口で喋ってしまっている方は、ぜひ、意識してみてください。
その他にも、本書には話し方を向上させるためのエッセンスがたっぷり詰まっています。「人前で話すのが苦手だ」「つい相手と口論になってしまう」「言い返されるのが怖い」などの悩みを抱えている方は、一読することをオススメいたします。
目次
Prologue 考えが浅く自信がないと突っ込まれやすい
1 普段から考える癖をつけておく
2 自分の意見を持ち、発言することで対応力がつく
3 「発言予定メモ」を書き、「予行演習」をしておく
4 論理的かどうかは気にしなくて良い
5 突っ込まれても、余裕を持って立て直す
6 質問にはできるだけ即答する
7 相手の話をしっかり開く
8 問題把握・解決力を鍛えておく
著者
赤羽/雄二
東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。1986年、マッキンゼーに入社。2002年、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。最近は、大企業の経営改革、経営人材育成、新事業創出、オープンイノベーションにも積極的に取り組んでいる。
コメント
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