日本ではじめて「日本経営品質賞」を2回受賞している株式会社武蔵野。その代表である小山昇氏は、600社以上の企業を指導している、まさに「中小企業のカリスマ経営者」です。ご著書もたくさん出されており、ベストセラー・ロングセラーも多数。
そんな小山昇氏の新刊が、ダイヤモンド社より発売されている『1日36万円のかばん持ち――三流が一流に変わる40の心得』 です。
タイトルからしてインパクトのある書籍ですが、中身もかなり刺激的となっています。なかでも、とくにわたしが感銘を受けた文章を3つご紹介します。
必要最低限の利益を確保したら、あとは未来に投資するべきです。極論を言えば、「今」はどうでもいいんです。たとえ、「今」儲かっていても、3年後に会社がつぶれたら、意味がない。そのことを念頭に老いて、お金のことを考えなければいけません。（P.81）
「金利は、会社が成長するための必要経費」と私は考えていますから、金利をたくさん払っても、「たくさんのお金を借りて、現金をたくさん持っていること」が正しい。（P.101）
駅のホームでは、たいていの人がボーッとしたり、スマホをいじったりしながら電車を待っていますが、私は「電車をおりてからの時間を何秒縮められるか」を考えてホームを移動します。（P.181）
投資について、借金について、そして時間について。どれも含蓄のある言葉です。さすがは、いまも現役で活躍されているカリスマ経営者。あたり前と思って理解していても、なかなか実行できないことを、さらりと言ってのけるあたり、さすがとしか言いようがありません。
いくら最先端の経営理論を知っていても、それを実行して、さらに結果をだせなければ意味がありません。そうではなく、現場に即したわかりやすい「実学」を提供してくれる小山氏のメソッドは、自分をふくめ、頭でっかちになってしまっている方にとって、いい刺激になるのではないでしょうか。
目次
【特別企画】初公開! 1日36万円の「かばん持ち」図鑑
【心得1】どんなに売上を上げても、手元に「現金」がなければ、「2年後」に黒字倒産する
【心得2】「社内不倫」の疑いがあれば、その情報を社内全員に一斉メールせよ
【心得5】「社長の実力=会社の実力」は大間違い! ナンバー2の実力こそ、会社の実力である
【心得6】ハウステンボス、ディズニーランド、旭山動物園……3つの共通点とは?
【心得8】「10種類」のメニューがあるラーメン屋より「1種類」のメニューしかないほうが、どうして儲かる?
【心得10】「月1回、1回20分、朝9時前から」の銀行訪問が融資を引き出す必殺技
【心得11】金利が高かろうと、使い道がなかろうと、「限界まで借金をして、なかなか返さない」が正しい
【心得15】社長がお歳暮を直接届ければ、30年間、ライバル会社からお客様を守ることができる
【心得18】パチンコと経営の非常識な関係! パチンコ勝率と社長の実力は比例する!?
【心得19】なぜ、ランチェスター戦略の本質は「ジャンケン」にあるのか?
【心得28】一般社員は「日」単位、幹部社員は「時間」単位、一流社長は「秒」単位
【心得29】「電車の乗り方」だけで、社長の実力が見抜ける理由
【心得30】「率」は主観、「額」は客観
【心得32】質より「スピード」! 〝テキトー〟に1秒でも速く決断する5つのコツ
【心得33】「8割右肩下がり」&「35%が赤字」でも、なぜ、「15年連続倒産ゼロ」なのか?
【心得34】30年以上風邪をひかない5つの健康法
【特別付録】三流が一流に一夜にして変身! 3日で108万円払った社長も知らない役立つ着眼点・習慣・秘録リスト24
【コラム】美人社長が「かばん持ち」を決断した「不純な動機」とは?
【コラム】車中の密談のすべてを知る謎の「タクシードライバー日誌」
著者
小山 昇
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任して現在に至る。2001年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開。現在、600社以上の会員企業を指導しているほか、「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回以上の講演・セミナーを開催。
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