「できる大人」が身につけている“日本語の基礎”とは『日本語の技法』齋藤孝

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日本語の技法: 読む・書く・話す・聞く──4つの力

日本語の技法: 読む・書く・話す・聞く──4つの力

 あなたは「日本語」で損をしたことはないだろうか?

 たとえば、「言葉の言い回しで誤解を与えてしまった 」「メールの内容を誤読してミスにつながった」「文章に気持ちがこもらず、相手の気持ちが冷めてしまった」などだ。おそらく、ほとんどの方が経験していることだろう。

 しかし、多くのひとは適当に日本語を使っているわけではない。誰もが真剣に言葉を選び、慎重に活用している。しかしそれでも誤解される。

 なぜか……。日本語の基礎がなっていないからだ。


基礎をおろそかにしてしまう理由

 なぜ日本語の基礎をおろそかにしてしまうのだろうか?

 それは多くのひとが、日本語を“普通”に、あるいは“普通以上”に扱えると思っているからだ。義務教育で長年学んできたし、慣れ親しんでいる、と。

 しかし、使えることと基礎が身に付いていることは、本質的に異なる。あなたはボールを投げることができるかもしれない。しかし、プロ野球では通用しないだろう。

 その自覚がひとを伸ばす。日本語を扱う能力を向上させる。そこで「できる大人」と「できない大人」の差がつくことになる。

できる大人が身につけている「日本語の基礎」

 『声に出して読みたい日本語』『雑談力が上がる話し方―30秒でうちとける会話のルール』の著書で知られる教育学者の齋藤孝さんは、まさに日本語のプロだ。

 その齋藤さんが『日本語の技法: 読む・書く・話す・聞く──4つの力』で「できる大人」が身につけるべき日本語の基礎を、次の3つとしている。

  1. 「語彙力」−−言葉の数 
  2. 「要約力」−−シンプルにまとめる
  3. 「文脈力」−−言葉の裏を読みとる

1.言葉の数

 語彙力が増えると、想いが的確に伝えられるようになる。

 どんなに協力なメッセージでも、その真意が相手に伝わらなければ意味が無い。魅力的なキャッチコピーは多いが、それを生み出せるのはひとえに語彙力によるものだ。

 たとえば、「哀しい」と「哀愁」は違う。「なんとなく哀しい気持ちになる」と言えばつらい過去があったのかと想像してしまうが、「哀愁のある過去の記憶」となれば感情の揺れ動きや葛藤、あるいは苦悩をも予感させる。

 語彙力を増やして、適当な言葉を選択したい。

2.シンプルにまとめる

 時間をかけて複雑に説明するひとは二流だ。

 なぜなら、相手のことを考えていないからである。相手のことを思えば、簡潔に、わかりやすく説明することが望ましい。大切なのは“伝わる”ことである。

 しかし、誰もが簡潔にわかりやすく説明できるわけではない。だからこそシンプルにまとめる力「要約力」が必要なのだ。

 話の長い上司の言葉をシンプルにまとめ、的確に部下に伝えられる人間は重宝される。トヨタでは、なんでも一枚の紙で表現することを心がけているそうだが、それもまた要約力の一種である。

 一枚の紙にまとめる技術については『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』に詳しく掲載されている。参考にされたし。

3.言葉の裏を読みとる

 最後は、言葉の裏を読みとる「文脈力」だ。

 報道に踊らされるひとというのは、この文脈力が弱い。文字通り、情報を「鵜呑み」にしてしまうからだ。極端に言うと「メディアが良いと言えば良い」し「悪いと言えば悪い」、となってしまう。

 「これからはITだ!」と言われて、なんとなくITを導入してみる。「今、スマートフォンが熱い!」と言われて、スマートフォンにシフトしてみる。「いやいや、タブレットの時代がくる!」と言われて、タブレットも取り入れてみる。しかし、いつまでたっても「先」をとることはできない。業績はあがらない。そういう人間がトップにいる企業は不幸である。

 文脈力の弱さは「考えない習慣」によるところも大きい。新聞でも書籍でも、あるいはweb記事でも良い。活字を読むことをオススメする。

ヒトコトまとめ

 できる大人が身につけている“日本語の基礎”とは

「語彙力」「要約力」「文脈力」 

お付き合いありがとうございました。多謝。

 

<目次>

第I部 日本語を基礎から鍛え直す

第1章 日本語の基礎1 語彙力

    語彙が増えれば世界が広がる
    漢字を知らなければ豊かな表現もできない
    語彙力の訓練で言葉のパス力を高める
    語彙力の個人差は意外に大きい …ほか

第2章 日本語の基礎2 要約力

    要約力を鍛えれば「できる人」になれる
    要約力に感性も才能も必要ない
    アウトプットするから真剣になる
    大事なことから先に言え
    読書でキーワードを抜き出す訓練を …ほか

第3章 日本語の基礎3 感情読解力

   「話が合わない」理由は論理より感情にあり
    文学作品で「感情を読み取る力」を鍛える
    初対面同士のほうが感情を出しやすい
    新入生の友だちのつくり方
    相手のキャラクターを座標軸で考える …ほか

第II部 実践! 日本語の「技」を磨く

第4章 日本語の鍛錬[初級] 読む力を鍛える

    読む習慣が日本語の土台を鍛える
    三色ボールペンで新聞記事を自分色に染める
    ほとんどの知識は新書で手に入る
    本は冒頭から読まなくていい
    本は汚して初めて自分のものになる …ほか

第5章 日本語の鍛錬[初級] 書く力を鍛える

    ただ「書く」だけでは上達できない
    キーワードを組み合わせる
    書き出しでスタートダッシュを決める
    無理に敬語を使おうとしない
    大人の文章は語尾に感情が表れる …ほか

第6章 日本語の鍛錬[中級] 話す力を鍛える

    どんな話も「一分」にまとめよう
    文末を意識して話す
    常に一対一のつもりで話す
    聞き手に積極的に問いかけよう
    相手の地雷がどこにあるかを探る …ほか

第7章 日本語の鍛錬[上級] 聞く力を鍛える

    知力の鍛練は「聞く」ことから始まる
    事前の準備で「質問力」を高める
    話し手の発言をその場で要約する
    質問に比喩や時事ネタを交える
    日本人は「称賛コメント」を待っている …ほか

<類書>

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日本語の技法: 読む・書く・話す・聞く──4つの力

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