「エッセイ」とは「随筆」のことである。
手元の辞書によると、随筆とは「筆にまかせて自由に書いた文」と記載されている。つまりは「思いのままに書いた文章」といったところだろうか。
現代で言うと、個人のブログやSNSの投稿も一種のエッセイと呼べるだろう。自分だけで楽しむ純粋な日記とは違って、誰かに見られることを前提としているのもその理由だ。できれば下手なことは書きたくないところである。が、実際はそうでもない。
普段目にするそうした文章は、たいてい400文字程度の短文である。多くのエッセイのように800〜1600文字あるわけではない。しかし、それにしても残念なものが多い。
なんとかする方法はないかと考えていると、 わたしはある本に出会った。
ネットの文章がもつ影響力
少し前に「Twitterによる悪ふざけ」が横行したことがあった。遺憾なことに、事件になって倒産した蕎麦屋の主犯格は母校の生徒であった。
もし彼が、人の目に触れるであろう文章に対して、もう少しだけ配慮することができたら。自分の文章が社会に与える影響について、もう少しだけ想像力をもつことができていたら。このような惨劇はおこらなかったかもしれない。
人の目に触れる文章、とくにネットの文章は大きな力を持つことがある。そしてときに凶暴だ。だからこそ、正しい文章を書くべきだということを日頃から肝に銘じておかなくてはならない。
「読まれる」エッセイを書くための3つのポイント
わたしが出会った本というのは『エッセイ脳―800字から始まる文章読本』だ。この本には、人に「読まれる」エッセイのポイントが記載されている。
1.自分が「書きたい」こと
まず、大前提として自分が「書きたい」ことを書くべきだ。人に書かされている文章や、自分が知らないこと、興味が無いことを書いている文章はつまらない。
そして、書きたい文章は「自分が内容を理解している」ものでなくてはならない。知ったかぶりやウソの混じった文章は、読者に必ず見破られる。そして見捨てられる。
あなたの周りにいる知ったかぶりやウソつきのことを考えてみてほしい。
2.他者が「読みたい」もの
もちろん、自分が書きたいことをただ書くだけでは不十分である。それでは、Twitter事件のようなことになり兼ねない。「他者が読みたいもの」という視点を加える必要がある。
他人がなにを読みたいのかを知るのは簡単ではない。ただし、方法はある。
あなたが書こうとしている文章の「読者」は誰だろうか?読者を特定することで、なにを読みたいのかがぼんやり見えてくるのである。
ここで注意してほしいのは「すり寄りすぎない」ということだ。あくまでも、あなたの書きたいことがあり、それを読者が読みたいものとして提供すること。
大切なのは「真剣に工夫すること」である。根気のいる作業だが、その努力は必ず結果に表れる。
3.「へぇーっ!」で惹きつける
また、文章の構成を考える際に覚えておきたいポイントがある。それが「へぇーっ!」で惹きつけるということだ。
自分の文体を確立していない段階では、話の構成は「起承転結」にすると良い。4コママンガのそれだ。その起承転結のなかにある「転」に、へぇーっ!と読者が感心するようなポイントを盛り込むのだ。
たとえば、
起:今日は立春である。
承:まだまだ寒いが、暦の上では春である。
転:実はこの立春、明治以前には正月とほぼ同じ頃に制定されていた。
結:それだけ昔の人は春を待ちこがれていたのだろう。
というように、転にへぇーっ!を盛り込むことでエッセイ全体がしまる。意識してみてほしい。
どうしてもへぇーっ!となる案が思いつかないのなら、歩いてエッセイを書くことをオススメしたい。あるいは、人気のあるエッセイ を読むことだ。
ヒトコトまとめ
読者に読まれるエッセイの書き方は
自分の「書きたい」と、読者の「読みたい」を融合させ、「へぇーっ」で惹きつける。
実地で文章力を高めよう!
エッセイのコツをマスターしたら、実際に書いてみよう。初心者にオススメなのは、日本最大級の記事作成サービスサグーワークスだ。登録だけでもしておきたい。
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あわせて読みたい
<目次>
序章 エッセイを書くとき、頭の中で起きていること
第1章 テーマは連想の始動装置―「私」と「公共」の往復運動(何を、どのように書くか―エッセイの基本要件;学習で高められるもの―他者が読みたくなる要件 ほか)
第2章 頭にはたらきかける文、感覚にはたらきかける文―無意識を意識する(文章のはたらきに着眼―三種類の役割;枠組の文でアウトラインを―「描写」を「枠組」で引き締める ほか)
第3章 リスク回避と情報開示―「自分は他者でない」宿命を超えて(読みにくさは個性か―読みやすさの必要性;自分≠他者の宿命を超えて―読み手はヤマ場が見えていない/たどる相手の身になって ほか)
第4章 文を制御するマインド―「筆に随う」はエッセイにあらず(言葉を選ぶ三つの側面―検討すべきこと/正確さ/主述、並列、呼応;クリエイティビティに先立つもの―崩れを防ぐ方法は ほか)
終章 ひとたび脳を離れたら