なぜ消費者は「いらない物」を買ってしまうのか『影響力の武器』ロバート・B・チャルディーニ

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影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

  • 「なぜこんな物を買ってしまったのだろう」
  • 「どうして無駄な買い物をしてしまったのだろう」
  • 「欲しくない物にお金を使ってしまった」

 あなたにもこんな経験が一度や二度はあるだろう。いや、もっとあるかもしれない。それほど現代には物があふれており、それだけに無駄な買い物をしてしまいがちなのだ。しかし、無駄な買い物をしてしまう理由は、物があふれていることだけではない。


「買わされている」現実

 私たちは知らず知らずのうちに「買わされている」のだ。それもほとんどまったく欲しくないものを。そんなことはないとあなたは言うかもしれない。では、最近買ったとくに高価な物のことを思い浮かべてほしい。それは、本当にあなたにとって必要な物だろうか。本当に……本当に?

 ならばなぜ、家に帰ってから雑誌やネットやテレビでその購入した物について調べるのか。本当に必要な物ならば、何も考えずに満足すれば良いではないか。つまり、あなたは購入した物についての「良い評価」を聞くことによって、自分の行動が正しかったことを裏付けようとしているのだ。いわゆる「認知的不協和」の解消である。

 しかしなぜ、そのような無駄な買い物をしてしまったのだろうか。

どうすれば本当に必要なものだけを買えるのか

 それは、「影響力の武器」がはたらいているためだ。影響力の武器とは、簡単に言うと人間心理を利用して行動を操ることである。

 たとえばあなたは、「セットアップ物件」という言葉を聞いたことがあるだろうか?これは、不動産屋が顧客の購買を促すために用意している、いわゆる「釣り」物件である。セットアップ物件は、品質が悪く価格もそこそこ高い。しかし、「本当に売りたい物件」は別に用意されている。そのセットアップ物件を先に顧客に見せておけば、その後に見せる本当に売りたい物件がとても良い物件だと感じてしまう、という寸法だ。

 また、こんな事例もある。あなたは自動車を購入したことがあるだろうか?なければイメージしてもらいたいのだが、自動車などの高額な商品を購入したあとには必ずと言って良いほど「オプション」の購入を勧められる。自動車という高額な商品を購入した後は、顧客の金銭感覚もマヒしており、数万円単位のオプションをほとんど迷うことなく購入してもらえるからだ。

 これらの事例を聞いてあなたは「ズルい!」と思ったかもしれない。そう、社会はこうしたズルさであふれているのだ。では、どうすればそういった“罠”にハマらず、必要な物だけを購入することができるのか?

 ポイントは、次の3つである。

1.ステレオタイプな購買行動に気づく

 まず、「ステレオタイプな購買行動に気づく」こと。正しい買い物はそこからはじまる。

 売れ残った宝石を値下げしようと間違えて価格を倍にしてしまったところ、その宝石が飛ぶように売れたという笑い話があるが、これはステレオタイプの一種である。つまり、「価格が高い=良い物」という固定観念が購買を誘発しているのだ。

 専門家が勧める商品を、何も考えずに購入するというのも同様だ。「専門家の話=正しい」というステレオタイプな考えが、ロクな下調べもしないままの購買へとつながっている。

 どちらにも共通しているのは「考えて行動していない」ということだ。自身のステレオタイプな購買行動に気づき、考えはじめることが大切である。

2.ペテン師の存在を意識する

 自身のステレオタイプに気づいただけでは、正しい購買ができるとは限らない。世の中には「ペテン師」と呼ばれる人間がいるのだ。彼らは狡猾に、誰にも気づかれない方法で私たちを操作している。

 上記の不動産屋や自動車屋もそのたぐいだ。意識しているか否かに関わらず、彼らが使用する販売マニュアルには、すでに「影響力の武器」が盛り込まれている。それを使えば、ピエロでも物が販売できるだろう。もちろん、それと知って使っている人間はなおさらだ。

 彼らの場合は悪人ではないが、詐欺師という犯罪者のなかにも影響力の武器を利用している者がいる。タネがわかればバカバカしい話だが、それでも「投資詐欺」や「オレオレ詐欺」などは後をたたない。

 もし、世の中にはペテン師という人間がいて、常に彼らがわれわれを餌食にしようとしていると意識すれば、あるいは正しい判断ができるかもあるかもしれない。

3.常識を疑う

 最後は「常識を疑う」ことだ。

 実は、「価格が高い=良い物」や「専門家の話=正しい」という知識は、それほど間違っていない。時間や調べるエネルギーを節約するための立派な判断材料でもある。

 しかし、すでに述べたように世の中には「ペテン師」がいる。彼らはつねに獲物を狙っている。だからこそ、判断材料を「盲目的に」信じてはいけないのだ。それはすなわち「常識を疑う」ということだ。

 自分が信じていること、世間が述べていること、目の前の親切そうな人物の口から発せられること。そこに常識が感じられても、まずは疑ってかかる。できるかぎりバイアスを取り払って、クリアな頭で考えてみる。

 難しいことではあるが、常識を疑うことで失敗は確実に減る。それは、購買だけに限らない。

ヒトコトまとめ

 正しい買い物をするには

自分がステレオタイプな行動をしていることを知り、ペテン師の存在を意識しながら、常識を疑う姿勢をつねに持ち続ける

こと。

お付き合いありがとうございました。多謝。

目次

第1章 影響力の武器
第2章 返報性――昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが……
第3章 コミットメントと一貫性――心に住む小鬼
第4章 社会的証明――真実は私たちに
第5章 好意――優しい泥棒
第6章 権威――導かれる服従
第7章 希少性――わずかなものについての法則
第8章 手っとり早い影響力――自動化された時代の原始的な承諾

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