経営者の気持ち。「何を考えているのかわからない」「なぜこのような発言をするのかわからない」。ボクも、サラリーマンのときはそうでした。
ただ、フリーライターとして多くの経営者にインタビューをさせていただくようになり、少しはわかるようになった気がします。いわゆる“経営者の考えていること”が。
経営者の気持ちは5つに集約される
そこで今回は、経営者の気持ちについて考えてみました。人によって差はあるものの、おおむね次の5つに集約されるかと思います。
1.つねに孤独を感じている
経営者が感じる孤独は、他のスタッフとの“マインドの違い”から生じます。創業メンバーとは気持ちが通じることもあるかもしれませんが、基本的に、意思決定をしてその責任をとるのは経営者のみ。会社が大きくなればなるほど責任も大きくなり、孤独感も強まるはずです。
2.つねに不安を抱えている
「明日には何らかのトラブルが生じて資金がショートしてしまうかもしれない」「社内の反対勢力に会社を乗っ取られてしまうかもしれない」「不祥事からクレームに発展して、ネットで叩かれるかもしれない」。経営者はつねに不安を抱えています。根アカ・ポジティブでないとやっていけません。
3.つねに何かに追われている
もっと成長を。もっと拡大を。自分はまだまだできる。むしろ、まだ何もやっていない……。ソフトバンクの孫正義社長が「まだ何もできていない」と言ったのには驚きましたが、きっと多くの経営者もそのような上昇志向を持ちあわせていることでしょう。
4.社員の気持ちがわからない
会社の行く末が自身の手腕にかかっている経営者にとって、社員の気持ちははかりにくいもの。いくら、かつては自分もサラリーマンだったからといって、「そりゃサボってとうぜんだよね」と、のんきに構えているわけにもいきません。「どうやって社員を鼓舞するか」は、永遠の課題です。
5.仕事ができない(しない)人の気持ちがわからない
一方で、本人はマジメに仕事をしているつもりであっても、成果をあげない社員に対して「なぜ?」と思ってしまうことも。「オレになれ!」と言うのはカンタンですが、言われた社員からすれば「無理いうな」です。それがベンチャーであれば「一緒にはやっていけないね」ですむのですが……。
まとめ
このように、経営者の気持ちは一般的なサラリーマンとは異なります。だからこそ彼らは、書籍を読みあさり、メンターに学び、セミナ―や交流会に足しげく通うのかもしれません。
あるいは、仕事以外の部分(スポーツなど)で自分を痛めつけたり、寝ているとき以外すべて仕事をしたり。根底にあるのはやはり、“使命感”と“不安”ではないでしょうか。
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