「歯痛をガマンするためにほっぺたをツネる」火事場のクソ力成長論

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ちょっとマゾな話になりますが、人って追い込まれたらとんでもないチカラを発揮すると思うんです。「火事場のクソ力」とも言うのでしょうか。たぶん、カラダの中にある生命維持装置みたいなものが勝手に作動して、アドレナリンだかなんだかが噴出し、それで思いがけない実力が出る。


なぜマゾは成長しやすいのか

ただ、現代のようなとりあえず何をしても生きられる時代においては、そういったクソ力を発揮する場面はなかなか無い。それこそ火事場にならないと。でも、やっぱり火事場になんて遭遇したくないし、そうならないことが“豊かさ”の象徴みたいな部分もあるわけで、危険は回避される方向にある。

じゃあそうやって危険を回避して、アドレナリンなんかでなくてもいいやというのも、やっぱりなんか違う気がします。出せるなら出したいじゃないですか、自分の限界を超えて。仕事でも趣味でもいいですが、必要以上に痛めつけて筋肉がついていく、というような経験は必要だと思いますし。

ある意味においては、それが成長というものなのかな、とも言える気がします。安全圏にいて、まったく緊張感のない環境に身をおきながら、ヌクヌクと生きていく過程に人間の成長はちょっと見当たらない。「果たして人生に成長は必要なの?」と言われれば、それはマゾだからとなってしまいますが。

「限界に挑戦する」というと、ちょっとカッコ良すぎる気がしますね。というよりは、「自分を痛めつけて痛めつけて、そこでカラダとかセイシンが反発して、結果的に変わっていた」のほうが近いかもしれません。変化に対応できなければ、こと継続的な事業経営なんてできないわけですし。

淀んだ水たまりになってしまう前に、あるいはそういった環境から脱することをつねに意識して澄んでいたいと思うなら、駆け抜けていくしかないように思います。“時間”とか“成果”とか“キャッシュ・フロー”とかに追われながら。少しずつ記録を更新していくような感覚でしょうか。

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