人生で“得をする人”がしている「3つの質問」とは『得する生き方損する生き方』幸田露伴

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得する生き方損する生き方―幸田露伴『修省論』を読む

  世の中には「得をしている人」と「損をしている人」がいる。

両者の違いはどこにあるだろうか。富の有無?権力の有無?地位や名声や、その他成功者が所有しているすべてのもの?

どれも違う。ためしにそれらを、人生を賭して手に入れてみれば良い。きっと残るのはたった一つのものだけだろう。

そう「虚しさ」だけだ。


9人生で“得をする人”がしている「3つの質問」とは『得する生き方損する生き方』幸田露伴

成功ではなく「得」をしよう!

成功者がつねに何かを追い求めて苦労しているのはなぜだろうか。そこに人生で得をする人と損をする人の差となるヒントが隠されている。

人生には満たすことができるものと満たすことができないものがある。そして、ひとに依存しなければ手に入らないものは後者だ。

  つまり、大切なのは「自分が自分の満足を充足させる能力」なのだ。

もしあなたが他者依存から脱却したいと思っているのなら、以下の3つの質問に答えてみてほしい。すべてが「Yes」と言える日まで。

1.努力しているか?

「努力」というのは自分でできる“もっとも簡単”な自己鍛錬法だ。

なにより行うのは自分である。誰かに協力をあおったり、誰かに行動してもらう必要がない。明日からでも今すぐにでも行える。それで確実に自分が得をする。

努力の良いところは「苦労」を知れるところある。もしどうしても嫌だったらそこで止めればよろしい。自分のペースで苦労を味わい、自分のペースで鍛錬できる。

いつか努力から得た苦労を、なんの苦もなく行えるようになる。誰もが驚くようなことを平気でやってのける。努力で乗り越えた苦労は一生の財産になるのだ。

2.自分を戒めているか?

たとえ卑小な成功でもひとはすぐにうぬぼれる。

うぬぼれたその瞬間から、成果や経験など、得てきたものはすべて無意味になる。そして凡人へと成り下がる。誰の意見も聞けないから立ち直ることもできない。

そしてようやく大きな挫折が目前まで迫ったときに、自分がうぬぼれていたことに気付くのだ。「時既に遅し」である。

だからこそ、常に自分を戒めなければならない。知らぬ間に甘えてしまわないように、世の中を悟ってしまわないように。

曾子曰く、吾日に吾が身を三省す。

人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを傳うるか。

(論語)

3.挑戦し続けているか?

あなたは子どもの頃に抱いていた野望を覚えているだろうか?

ひとは挑戦をやめたときに老いはじめる。将来に対して、世間に対して、人に対して、そして自分に対して。挑戦しなくなると無難に一所懸命やるだけになってしまう。それではいけない。

無難から得られるものは常に無難以下の結果である。なにも世界一になれとは言わない。だがひとと足並みをそろえることだけを善としては人生の意味を失いかねない。

バカにされても良い、世間から後ろ指さされても良い。それでも自分が正しいと思うことを実直に行うこと。それが“後悔の無い”得をする人生なのである。

ヒトコトまとめ

人生で得をするための質問とは

「努力しているか?」「自分を戒めているか?」「挑戦し続けているか?」

お付き合いありがとうございました。多謝。

得する生き方損する生き方―幸田露伴『修省論』を読む

<目次>

人生、仕事のすべてを面白いほど好転させてくれる“逆転の法則”
この“ポイント”がわからない人は何をやってもダメ
“冬の時代”に自分を大きく伸ばす人、そこでお終いになる人
心によけいな“荷物”を背負いこまない生活術
「自助の精神」という美名に溺れてはならない
自分の知恵・善い価値観を“大盤振る舞い”する〔ほか〕

<著者>

 小説家・随筆家・考証家。江戸下谷生まれ。本名、成行(しげゆき)。別号、蝸牛庵(かぎゆうあん)など。明治20年代、尾崎紅葉と並び称され、恋愛と芸道の理想を男性的気魄(きはく)に満ちた文章で表現。のち東洋的博学を基盤に随筆・史伝・考証に独自の境地を開拓。小説「風流仏」「五重塔」「連環記」、史伝「運命」、また「評釈芭蕉七部集」など。

<オススメ書籍>

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コメント

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