文章読本とは、数々の作家が文章の書き方・読み方を分かりやすく記した随筆のことだ。
「谷崎潤一郎」が1934年に書いたものが最初の文章読本で、その後、「川端康成」や「三島由紀夫」などの文豪たちも、続けて著している。
文章読本というタイトルは同じものの、内容はそれぞれ違い、どれも個性があって面白い。これから文章を読もうと思っている人にも、書こうと思っている人にも、文章読本はオススメだ。 好きな作家のものを選んで読んでみるのも良し、片っ端から読んでみるのも良しである。
以下、代表的な文章読本10選をご紹介しよう。
『文章読本』厳選10作品
誰もが知っている文豪が書いたものから、比較的新しい作品まで厳選した。 難易度もバラバラなので、実力と好みに合わせて読んでいただきたい。
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1.『文章読本』谷崎潤一郎
谷崎潤一郎が書いた、文章読本の創刊だ。日本文そのものの良さを思い出させてくれる、良書である。
言語は思想を伝達する機関であると同時に、思想に一つの形態を与える
2.『新文章讀本』川端康成
1950年、谷崎潤一郎に続いて、ノーベル文学賞の川端康成が書いた文章読本。多くの作家の文章を引用しながら、その秘訣を体系的に論じている。代作であるという噂もある、いわくつきの書。
3.『文章読本』三島由紀夫
1959年に三島由紀夫によって書かれた文章読本。 こちらも、多くの作家に言及している。”正確な文章でなくても、格調と気品がある文章を私は尊敬します”というのは、三島作品を彷彿とさせる言葉だ。
4.『文章読本』丸谷才一
数々の受賞歴がある文豪、丸谷才一の文章読本。引用した名分のセンスには、舌を巻くばかりだ。ただし、旧かな使いで表記・引用しているので、少々読みにくい嫌いがある。
5.『自家製 文章読本』井上ひさし
「自分にしか書けないことを、誰にでも分かりやすく書くこと」を信念とする、井上ひさしの文章読本。ユーモアも織り交ぜてあり、文章についても深い考察がなされている。合わせて 井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室 (新潮文庫)や私家版 日本語文法 (新潮文庫)も読んでおきたい。
6.『文章読本』吉行淳之介・選
谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫、丸谷才一など、二十人の作家の文章について、吉行淳之介の目で抽出した随筆。「文章とは何か」「文体とは何か」に迫っていく。吉行淳之介がどのような文章を選ぶのか、知りたい方はぜひ。
7.『文章読本さん江』斎藤美奈子
比較的新しい文章読本。 文章読本を解説する文章読本といった感じがまた面白い。ネット時代の文章読本についても言及している奇書。
8.『悪文―裏返し文章読本』中村明
こちらも、比較的新しい。悪文から良い文章を学ぶという、逆説的な文章読本。なるほど確かに、と思うような悪文がたくさん掲載されているので、参考になる。
9.『高校生のための文章読本』梅田卓夫
一風変わったところで、”高校生のための”文章読本。内容は、短文の随筆が多数掲載されているので、大人でも楽しめる。思わず文章で心情を表現したくなるような、教科書的良書。
10.『若い読者のための短編小説案内』村上春樹
最後は、村上春樹。戦後日本を代表する六人の文豪、その短篇集を独自の視点から解説している。ついつい、紹介された短編が読みたくなってしまうのは、さすがといったところ。
まとめ
なぜ作家たちは、このような文章読本を書いたのか? そして、それが連続しているのはなぜなのか? テイストが違う理由は?
そのあたりを考えながら読み比べてみると、また違った面白さがある。 小説に飽いている方にも、これから挑戦する方にも、文章読本はオススメだ。
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