これからの社会では、「マーケット感覚(市場感覚)」が不可欠です。
マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
本書では、ボンヤリとした「市場社会への移行」という変化を、明快な論理で明らかにしてくれます。
価値を認識する能力
価値を価値と認識する能力を欠いたままでは、いくら大量の金塊を手に入れても、不安が消える日は永久にやってこないでしょう。
市場ベースで物事を考えると、自分の能力がどのような価値を持っているかがわかるようになります。しかし、価値を市場ベースで判断せず、社会的な評価や過去の実績から判断してしまうと、自分の価値を見誤ってしまうばかりか、変化に対応することもできません。「今の市場においてどのようにプライシングされるのか」という発想が、やるべきことを示してくれるのです。
文藝春秋
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センスは知識と経験から
マーケット感覚のように一見「センス」系に見える能力も、必ずしも一部の人だけが持つ天賦の才ではありません。
センスが必要。そう言うのは簡単ですが、それでは元も子もありません。生まれ変わることができないのですから、才能などという言葉でくくってしまうのはあまりにも不親切でしょう。もっと言えば、分析不足、あるいはしっかりと考えていない。マーケット感覚のようにセンスが必要と思われる能力についても、知識と経験によって養うことができる。デザインについても同様ですね。
朝日新聞出版 (2014-04-18)
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“器用貧乏”が活躍する時代へ
自分が勉強している間に、その仕事に対する需要の大きさが変わってしまうかもしれないのだから、ひとつの分野にこだわり続けるというより、需要が増える分野を見極め、伸びている分野にすばやく移動することのほうが、よほど有用な場合も多いのです。
ひとつのことを継続する。熟練して、一角の人物になる。それは大いに結構ですが、変化のスピードが早い現代においては、必ずしも正しいこととは言えません。どんなに強い恐竜も、環境の変化に耐えることができず、絶滅してしまったのです。その点、ゴキブリはどうでしょうか。環境の変化に柔軟に対応することで、現代でも生き続けています。需要や変化を敏感に察知することが大切でしょう。
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トライ&エラー&トライ
「とりあえずやってみる」人が得られるチャンスは、慎重に作り込む人が得られるチャンスより、はるかに大きくなります。
いくら優れたアイデアがあっても、それを実際に行動に移さなければ意味がありません。いつかは書籍を書きたいと思っているだけでは、いつまで経ってもチャンスは巡ってこないのです。ブログを書いたり、SNSで発信するなどして、今すぐ行動に移しましょう。トライアンドエラーをくり返すことが大切です。それが苦痛だと思ってしまうのなら、そもそも向いていないと考えるべきではないでしょうか。
「専門性」と「変化」という両輪
「専門性さえ身につければ、変化する必要はない」のではなく、「専門性を身につけ、かつ、変化する必要がある」のが、これからの世界です。
「手に職をつける」という言葉があります。食べていける技術を身につけておけば安泰、という意味ですが、この言葉をそのまま実行するだけではこれからの社会で生き抜くことは難しいでしょう。少なくとも、大きく活躍することはできそうにありません。なぜなら、世界が急速に変化しているから。専門性を身につけることは前提であり、さらに変化に対応することが求められます。
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