ボクは常々、「仕事もプライベートも、すべては“体力”で決まる」と考えていました。突き詰めて考えれば考えるほど、最終的には体力が物を言うのだと、経験則として、痛感してきたのです。
「カラダが資本」という言葉がありますが、それを本心で言っている人は少ないのではないでしょうか。なぜなら、まったくもって、カラダのことを考えていないような生活を送っている人が多いからです。
本書『気力より体力 一流のコンディションを手に入れる』には、まさに、仕事をする上で、そして人生を楽しむ上でもっとも大切な“体力のつけかた”が掲載されています。あの吉越浩一郎氏が述べているのですから、まず、間違いないと思っていいでしょう。
なぜ体力が必要なのか?
アスリートは本番を前にして、コンディションを整えます。本番で最高の力を発揮するために、準備に余念がないのです。オリンピックであれば、そのために実に4年間も準備をするのです。
では、私たちビジネスマンの本番はいつでしょうか? 学生ではないので、試験日なんてありません。そう、まさに仕事中のすべての時間が本番なのです。
それなのに、「夜更かしをしてしまった」「暴飲暴食をしてしまった」「二日酔いになってしまった」などという事態を放置しておいていいのでしょうか。それではまるで、最初からメダルをあきらめているようなものです。
頭脳労働だからこその体力
「自分はデスクワークだから体力は必要ない」。はたして本当にそうでしょうか? 休憩はあるものの、8時間デスクにいるのは体力的にもしんどいものです。寝不足であればついウトウトしてしまいます。
また、ビジネスマンはただデスクにいるわけではありません。仕事を前に、アタマをフル回転させているはずです。脳を使えばとうぜん、体力も消耗します。そう、やはりビジネスマンは体力が必要なのです。
余談ですが、個人的に、仕事でもプライベートでも活躍するためには、「気力」「体力」「知力」の3つが必要だと思っています。つまり、ココロを鍛え、カラダを鍛え、アタマを鍛えること。本書では、「体力」「気力」「能力」と表されています。
すべての土台になるのが体力
もちろん、体力だけでは仕事がはかどりません。精神力(気力)がなければすぐあきらめてしまいますし、能力(スキル)がなければ仕事そのものが進まない。ただ、その2つを支えているのが体力であるということは確かです。
ですので、身につける順番としては、「体力→気力と能力(知力)」ということになります。もっとも、気力と能力に関しては、仕事の中で身につけるのがベストだと思います。真摯に仕事に向かっていれば、どちらも身につくと思いますので。
また、本書によると、体力は大きく「基礎体力」「体質」「体調」の3つに分類できるとされています。要は、この3つを向上させていくことが、体力を増強させることにつながるのです。
体力を向上させる3つの方法
それぞれの鍛え方については次のとおりです。まず、基礎体力を鍛えるには定期的な「運動」をすること。体質を改善するには「食事」に気をつけること。そして体調を整えるには「睡眠」に気を使うこと。
この3つのポイントを押さえるだけで、体力が向上していきます。具体的には「1万歩あるく」「赤身肉を食べる」「8時間寝る」。これだけです。シンプルなようですが、行き着くのは基本的なリズムの構築なのです。
「なんだか集中力が続かないな」「仕事がはかどらないな」。そういったとき、まっさきに「運動・食事・睡眠」のいずれかを疑ってみることです。きっと、いずれかのバランスが崩れているはずですから。
あとは愚直に続けるだけ
その他にも本書には、ビジネスマンとして活躍するために、そして人生を思いっきり楽しむための秘訣が満載です。仕事もプライベートも楽しみたいのであれば、ぜひ本書を読んで、実践してみることをオススメします。
個人的には、「1日1時間の読書」「寝る前のストレッチ」「毎日、湯船につかる」なども実践しようと思います。そして、トータルの仕事時間を短くしつつ、いかにパフォーマンスを高められるかにも挑戦するつもりです。
具体的には、「執筆は午前中のみ」「午後は未来への投資」「人・旅・本から学ぶ」の3つを継続すること。「人・旅・本」について詳しく知りたい方は、ぜひ本書とあわせて『人生を面白くする 本物の教養(出口治明著) 』も読んでみてください。
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