コミュニケーションの重要性については、いまさら論じるまでもありません。会社、学校、家庭、その他あらゆる社会的な場において、コミュニケーション能力は問われます。
物事を有利にはこびたいのであれば、ぜひコミュニケーション能力を高めましょう。とくに重要なのが「褒め方」と「叱り方」。そこで今回は、『相手をその気にさせる「ほめ方」やる気にさせる「しかり方」』 からいくつかのテクニックをご紹介いたします。
コミュニケーションを円滑にする「褒め方」「叱り方」
こちらでは、『相手をその気にさせる「ほめ方」やる気にさせる「しかり方」』から「褒め方」「叱り方」のテクニックを抜粋してご紹介しています。
・過去を変えようとするな!
今さら変えようのないことを言って責め立てるのは、相手を袋小路に迷い込んで平手打ちをするようなものです。
「どうしてできなかったんだ!」「なぜ失敗してしまったんだ!」。このように相手を追求してしまったこと、ありませんか? しかし、過去は変えられません。過去に焦点をあてるのではなく、今の対処方法と未来の防止方法を提案することこそ、建設的ですよね。
・よく聴く人の周りにはかならず人が集まる
自然と音声が耳に入る「聞く」(hearing)ではなく、相手の意識に向けて「聴く」(listening)態度が重要です。相手の言葉と気持ちを聴き取る「傾聴」の姿勢で臨みましょう。
パソコンやスマートフォンの画面を見ながら「うん、うん、そうだよねー。わかるわかる」と、生返事をしてしまうこと。ありますよね。逆に自分がされるとわかりますが、やはり気分を害します。相手の言葉だけでなく、気持ちをもくみとる“傾聴”を意識したいですね。
・期待しすぎると否定的なことを言いたくなる。これが落とし穴
「アイデアをどんどん出せ」と言っておきながら、出てきたアイデアを即座に否定する、といった対応をしていませんか?
つい相手に期待したくなる気持ちはわかります。でも、その期待があまりに大きすぎると、ちょっとしたことでも指摘してしまいたくなるもの。とくに、会議やブレインストーミングの際には、相手の意見を否定することはせず、いったん受け止めたうえで議論を深めていくのが得策です。
・「何を言いたいのか」の前に「相手にどう聞こえるか」
うっかり怒りをぶつけないようにするためには、「自分が何を言いたいのか」を考える前に、「相手にどう聞こえるか」を考えることが大事です。
ちょっとした言動が相手を深く傷つけてしまうことがあります。だからこそ、言葉はより慎重に発しなければなりません。身近な人に対しても同じですよね。「この言葉は相手をどんな気持ちにさせるだろうか?」ということを、つねに想像して会話を展開しましょう。
・長い説教で気持ち良くなるのは言っている人間だけ
シンプルに伝えて、すぐに切り上げる。これが、相手の心に「改善しよう」という気持ちを起こさせるコツなのです。
お説教。つい長々としてしまう方、多いかと思います。とくに、相手の態度が煮え切らなければなおさらです。ただ、時間をかけてお説教をしても、改善されるとはかぎりません。むしろ反発してしまう可能性も……。短く、ピンポイントで伝えましょう。
<感想>
『相手をその気にさせる「ほめ方」やる気にさせる「しかり方」』には、ご紹介したテクニック以外にも多くの「褒め方」「叱り方」が掲載されています。耳が痛いアドバイスも多いですが、言われてみると、納得できるものばかりです。
コミュニケーションによって周囲をやる気にさせるのが苦手、という方は、ぜひ『相手をその気にさせる「ほめ方」やる気にさせる「しかり方」』をご一読くださいませ。
<まとめ>
・過去は変わらない
・言動と気持ちを聴く
・過度な期待は禁物
・「相手にどう聞こえるか」を考える
・説教は短くシンプルに
<目次>
1 ほめられるより、ほめることに積極的になろう
2 相手の状況・思考を日頃から把握しておく
3 開け、聴け、訊け!
4 こうあるべき!と決めつけない
5 相手にどう伝わるかを考えることが重要
6 相手の成長が自分の成長につながる
7 誰もが無限の可能性を秘めている。それを引き出せばいい
8 途方に暮れたときこそチャンス
9 自分そして相手の「未来」「夢」が行動力につながる!
10 どうせやるなら楽しくて張り合いがあるほうがいい
11 コミュニケーション能力を磨くと全てがうまくいく!
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