本を執筆するということ。
その先に、栄光の未来が待っているわけではありません。書くという行為そのものが、すでに「究極の慰め」なのです。
三つのスキル
・ブックライターには、文章力よりも、まず「聞かなければいけないことを著者からヒアリングできる力」「大量の情報の中から必要な情報を整理できる力」「読者を想定して的確な情報を的確な順番で伝える力」の三つが必要です。
文章は、読み手に情報を伝えるためのツールです。そして、書籍はその文章をひとまとめにしたもの。そう考えたときに、著者、情報、読者についての深い理解がなければ、良い書籍が執筆できないことは言うまでもないでしょう。
良質なコンテンツ
・何より重要なことは著者が持っているコンテンツを世に出すこと。多くの人に、それが役に立つこと。
良質なコンテンツという言葉はよく聞きますが、その本来の意味は「読者にとって」という冠言葉があってこそ。著者が持っているコンテンツがいかに読者にとって役に立つものとなるか。その選別の段階から、書籍づくりははじまっています。
出版はあくまでも手段
・本を出すことは、あくまで手段に過ぎません。目的は、自分の持っている有益なコンテンツを読者に送り届けること。読者の役に立つこと。そのツールとして書籍があるのです。
手段と目的をはき違えないということ。本は、文章という情報を伝えるためのツールの集積でしかありません。ただし、それが時には時代に耐えて生き続ける。そんなちょっと神聖な書籍というものを書くときに、出版の本当の意味がみえてきます。
売れるかどうかを気にしすぎない
・本が売れるかどうかは、結果だと思っています。大事なことは、そんなことより、「いい本」を作ることだと私は考えています。
売れないのなら書かない。書かなければ売れない。どちらが正しいのでしょうか。限られた人生の時間の中で、くだらない鶏卵論争をするのはやめましょう。とりあえず書いてみること。言い訳もなく、脇見もせず。それでいいではありませんか。
まず、書き上げること
・まずは粗々でもいいので、できるだけ短い期間で一気に原稿を仕上げてしまう。
ああだこうだと悩んでいては、いつまで経っても書籍が完成することはありません。こだわればこだわるほど、枝葉末節を意識すればするほど、書けなくなってくる。まず、書き上げること。悩むのは、文章が完成してからでも遅くはありません。
まとめ
・必要なのは文章力だけではない
・役に立つコンテンツを配信する
・出版の目的を間違えないように
・売れるかどうかは結果次第
・書き上げてしまうことから