優秀な経営者が失敗によって得た人生にとって大切なこと『ザ・アントレプレナー』吉田雅紀

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ザ・アントレプレナー

「真の成功者は成功からしか学ばない」

たとえそうだとしても、不確定要素の多いビジネスにおいて失敗を避けることはできない。失敗を避けることはつまり、挑戦しないことに等しいからだ。挑戦しなければ、虎児を得ることはできない。種をまかなければ実りはない。

ではどうすれば良いか。

失敗を受け入れて学ぶか、成功するまで挑戦し続けるのだ。


「好きなこと」をやれば良い

「人生は一度きりだ」

そう言って挑戦を促す成功者は多いが、依然として挑戦者は少ない。だが気にする必要はない。

挑戦する人は挑戦し、言い訳をする人は言い訳をし続ければ良い。いずれにしても「好きなこと」をやって人生をまっとうすれば、後悔は少なくなるだろう。

少なくとも、他人の人生に関心をもっているだけでは何も変わらない。自分のキャンバスに描けるのは、自分の人生だけだ。

経営者が意識すべきこと

もしあなたが奮起して、経営者を目指したとしよう。事業を起こしても良い。その場合、次のことを覚えておいてほしい。

1.つねに自分を見つめ直す

自分を見失ったまま、成果を上げ続けることは不可能だ。

いずれ必ず迷う時が来る。時代が変化して、選択を迫られたときに適切な判断ができない。誰も信用できなくなる。そう、自分さえも。

だから、つねに自分を見つめ直そう。自分が何を目指しているのか。どんな経営者になりたいのか。答えがあればブレることはない。

2.成功も失敗も通過点

失敗の裏には成功がある。そして、成功の裏には失敗がある。

人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)だ。決して一喜一憂してはいけない。

人はとかく良い面ばかりに目を奪われがちだ。だからこそ表裏一体となっている成功と失敗に気づかない。しかし、もう気づく必要などない。

たしかな法則を頭にいれておけば、心が乱れることはない。

3.意思をもって行動する・進化する

やるべきことはわかっている。行動しよう。

世の中が変化しているのはわかっている。進化しよう

必要なのは意思だけだ。強い意志をもって意思決定をしよう。突き進んだ先には、成功も失敗もある。

ただそれだけだ。

ヒトコトまとめ

偉大な経営者になるためには

つねに自分を見つめ直し、成功と失敗をくり返しながら、強い意思をもって突き進んでいく、こと。

お付き合いありがとうございました。多謝。

<目次>

第一のメール「やってみるからすべては始まる」
その日、僕は上司とケンカした……
初心を思い出せ——今の自分は何なのだろう
「ベンチャー募集」という一枚の社内告知
すべてはアイデアから始まる、単なるアイデアから
どうせそんなことはできるわけがない!?
まずWANTから始めなさい


第二のメール「ビジネスプランをつくりなさい」
僕のアイデアに成算はあるか?
思いつきだけでは、会社は生まれない
「アイデア」を「プラン」に変える
ついにまとまってきた事業企画
夢を形に
ついにつかみとった社内起業家の地位


第三のメール「チャンスをつかめる人とつかめない人」
ついにオープンした最初の店舗
誰にオーナーを任せるか
思ったほどの結果は出ず……
成功は失敗、ピンチはチャンス
とことんやるしかない!
成功者の条件


第四のメール「大切なことを忘れてはいないか」
一緒にやってくれないか?
はたして本当に成功しているのか……?
表面化しはじめた問題
大事なことを忘れてはいないか?
お客様に選ばれる店
ついに崩壊が始まった


第五のメール「あなたは何になりたいのですか?」
逃げることなんてできない
撤退の始まり
この店は僕が考えた店
私はあなたを「起業家」と呼び続けます
まだチャンスはある!?
会社を僕に売ってください
絶対に失ってはいけないもの


第六のメール「ビジネスにいちばん必要なことは?」
「ビジネスにいちばん必要なことって何だと思う?」
僕が初めて知ったマーケティングという言葉の意味
優秀なウェブマスターの登場
どうすれば“人間的なサイト”ができるか
まとまってきたビジネスの構想
顧客データを効果的に使う
これからはお客さまの声を聞く!


最後のメール「貫くために変わり続ける」
三五歳の夢を語る男
迎えた転機
これから会社をどうするか
CEOからの最後のメール
そして新たなる起業の段階へ……
あなたのおかげで私もある

エピローグ「一二年後、僕はCEOに出会った」

おわりに

<著者>

吉田 雅紀(よしだ・まさき)
昭和29年2月22日生まれ。同志社大学商学部卒業、同志社大学大学院総合政策科学研究科博士課程前期修了。
株式会社ベンチャー・サポート・ネットワーク代表取締役社長。平成8年より経営コンサルタントとして、ベンチャービジネスのスタートアップから株式公開までを専門に成長戦略の構築・支援に携わりながら、講演活動、寄稿、論文などの活動も行う。
大阪産業創造館「あきない・えーど」所長を経て、平成15年4月、起ち上がれニッポンDREAM GATEの総合プロデューサーに就任。
平成17年4月からは、関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科の教授としても教壇に立つ。起業家支援部門経済産業大臣賞受賞(平成15年3月)

<類書>

『はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術』

『成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語』

ザ・アントレプレナー

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