黄金のアウトプット術: インプットした情報を「お金」に変える
インプットばかりでアウトプットができていない……。そのような人は多いだろう。現代は情報過多の時代と言われている。その点、情報を収集するだけなら難しくない。
しかし、得られた情報をどう自らの血肉にするかということは、案外、おろそかにされているのではないか。そのための手法こそまさに、「アウトプット」である。
本書、『黄金のアウトプット術』は、そんなアウトプットの必要性と方法論について言及されている。稀代の読書家であり、「HONZ」代表の成毛眞氏らしい語り口も軽快だ。
『黄金のアウトプット術』3つのポイント
本書、『黄金のアウトプット術』に書かれている内容のうち、ポイントは次の通りだ。
インプットはもう十分
日本の大人にはアウトプットが不足している。しているのはインプットばかりだ。
その背景にあるのは、日本の義務教育だ。義務教育課程においては、インプットばかりが重視されている。テストはアウトプットではない。あくまでも、インプットの確認だ。
その点、日本の大人がアウトプットを苦手としているのも無理はない。大切なのは、アウトプットが苦手だと認識し、そのための努力をすることだ。
他人と差をつけたい、あるいは自分を差別化したいのなら、アウトプットは最適である。そのためのツールや方法論はたくさんある。
「書くアウトプット」と「話すアウトプット」
私がアウトプットの基本に据えるのは文章を書くことだ。
書くことと並んで、話すことは重要なアウトプットだ。
「書くこと」と「話すこと」。義務教育を終えた者であれば、誰でも実践できるこれらの活動こそ、アウトプットの基本となる。
問題は、それを意識してできるかどうかだ。何気なく書き、何気なく話すだけではアウトプットにならない。得られた情報を活用し、発信する姿勢が求められる。
そして、普段からアウトプットを前提にしていれば、必然的に、インプットの質も変わってくる。アウトプットのマインドを身につけることが、変化への第一歩だ。
アウトプットのための心構え
アウトプットはSNSで、インプットは書籍やテレビから。それが最も手軽でハードルが低い。
アウトプットは難しくない。FacebookやTwitter、各種ブログなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用すればすぐにできる。
ポイントは、「リアクション」で終わりにしないこと。「いいね!」をつけるのは単なるリアクションだ。アウトプットではない。
そうではなく、自分から発信するように努めること。自分が思ったこと、考えたこと、学んだこと、何でもいい。その習慣が、アウトプット力そのものを高めていく。
まとめ
スマートフォンの普及により、私たちは、手のひらから世界中の情報へアクセスできるようになった。世間では、どこもかしこもスマホを手にしている人だらけ。
しかし、その中でアウトプットできている人はどのくらいいるのだろうか。インプットは“受け身”である。負担がないだけに、得られるものも限定されてくる。
本書『黄金のアウトプット術』でも述べられているように、日頃から、アウトプットを意識してみてはどうだろうか。それだけでも、情報に対して“能動的”になれるだろう。
目次
第1章 アウトプット時代の到来 ~インプットは、もう終わりだね!~
第2章 書くアウトプットがいちばんラク ~書ければ、必ずお金になる!~
第3章 やるほど上手くなる! 話すアウトプット術 ~説得、プレゼン、雑談のコツ~
第4章 印象を操作する「見た目」のアウトプット術 ~戦略的ビジュアルの系のすすめ~
第5章 インプットするなら「知識」ではなく「技法」 ~日常に潜む優良インプットソース~
第6章 アウトプットを極上にする対話術 ~コミュ力は今からでも上げられる~
類書
朝日新聞出版 (2016-04-07)
売り上げランキング: 74,433
三笠書房
売り上げランキング: 13,420
PHP研究所
売り上げランキング: 46,744