文章をスッキリさせるテクニック「一文一意」について解説しています。
一文一意とは
一文一意とは、ひとつの文章ではひとつのことしか言わない、ということです。余計な装飾をせず、文章中の「主語」「述語」「修飾語」をシンプルに配置します。一文一意をつらぬくことで、書きやすいだけでなく、読みやすい文章ができあがります。
一文一意の具体例
A(改善前)
雨が降っていたが、すぐにやみそうだったので、私は傘を持たずに外出してしまったが、やがて雨脚が強まり、駅に着く頃にはずぶ濡れになってしまった。
→ひと目で主語と述語が判別できず、間延びした文章になっています。これでは主張したいこともぼやけてしまいます。この文章を、一文一意になおすと次のようになります。
B(改善後)
雨が降っていた。すぐにやみそうだったので、私は傘を持たずに外出した。しかし、やがて雨脚は強まり、駅に着く頃にはずぶ濡れになってしまった。
→意味がとりにくい箇所は文章をわけ、接続詞をおぎないました。とくに、最初の文章(「雨が降っていた」)をシンプルにすることで、文章に勢いがでています。
一文一意のポイント
ポイントは「が」の使い方です。日本語の文章では「が」を多用してしまうと文章が間延びしてしまいます。「が」で文章をつなげるクセがある方は注意してみてください。
また、修飾語にも注意が必要です。たとえば「曇り空」を「どんよりとして今にも雲が落ちてきそうな空」とすると、しつこい文章になってしまいます。修飾語は控えめに使いましょう。
一文一意を手助けする接続詞
つい一文が長くなってしまうという方は、接続詞を活用してみてください。接続詞とは「しかし」「そして」など、文章をつなげるために使う言葉です。
ただし、接続詞も多用しすぎるのは禁物です。文章全体のバランスが悪くなってしまいます。無理に使うのではなく、一文一意をつらぬくために必要な場合にのみ、配置するようにしましょう。