市場の2/3の顧客を獲得するために意識すべきこと3つのこと『キャズム』ジェフリー・ムーア

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『キャズム』

 「たしかに当初は、一部のユーザーに支持されたはずだ」

 しかし、フタを開けてみるとどうだ。伸びるかに思われた売れ行きが急速に落ち込み、収益状況は悪化。あらゆる手を尽くして宣伝・集客を行ったが、成果は芳しくない。

 その結果、無惨な敗北を喫し市場から去っていく。そしてその失敗の理由は分からずしまい。

 ——いや、原因は分かっている。「キャズム」だ。


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ハイテク製品の失敗

 ハイテク製品が失敗した理由はマーケティングにある。そのマーケティングの視点から、ライフサイクルと顧客の関係で導きだした成否をわける落とし穴。巨大な溝。それが「キャズム」だ。

 つまり、キャズムを越えることができた製品は成功し、越えることができなかった製品は失敗する。そして、キャズムを隔てるそれぞれの市場(初期市場とメインストリーム市場)には顧客が存在し、それらの属性は明確に異なる。

 当初、一部のユーザーに支持されていたのは事実だろう。しかし、だからといって成功するとは限らない。その理由がキャズムの両端にいる顧客の違いだ。

キャズムとは

  「キャズム理論」を理解するには、ライフサイクルにおける「製品」「市場」そして「顧客」について知ることが近道となるだろう。以下、簡単に説明する。

1.「初期市場」と「メインストリーム市場」

 ハイテク製品の成長は、「初期市場」から「メインストリーム市場」へと移行する過程を経る。

 初期市場とは、一部のユーザー(イノベーター、アーリーアドプター)が、テクノロジーや製品の機能を認めて購入する市場である。

 一方、メインストリーム市場とは、多くのユーザー(アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ)が製品そのものの実用性や他者の導入事例を評価して購入する市場だ。この市場が全体の2/3を占める。

 市場規模から考えても、キャズムを越えることがいかに多くのユーザーを獲得することになるのか、お分かりいただけるだろう。

2.「テクノロジー」から「製品の価値」へ

 キャズムが存在するのは、あくまでも「アーリーアドプター」と「アーリーマジョリティ」の間だ。では、「イノベーター」と「アーリーアドプター」の差はどこにあるのだろうか。

 両者の違いは「テクノロジー」を認めているか、それとも「製品の価値」を認めているかにある。製品の価値とは、テクノロジーに加えて妥当な価格設定や安定供給がなされていることを含む。端的にはテクノロジーがもたらす利点やソリューションということだ。

 それらが認められて、ようやくアーリーアドプターを獲得できる。そしていよいよキャズム越えに挑戦だ。

3.「製品」から「市場」へ

 キャズムを越えるには、視点を「製品」から「市場」に移す必要がある。

 つまり、これまでに重視してきた「高性能」「使いやすさ」「価格」などから、「サポート」「デファクトスタンダードであること」「多数の利用者」などを意識するということである。

 なぜなら、アーリーマジョリティが求めているのは「実用性」や「他者の導入事例」だからだ。それらは製品に目を向けても獲得できない。

 答えは「市場」にあり、そしてそこにいる「顧客」がもっているのだ。

ヒトコトまとめ

  ハイテク製品の成功の鍵「キャズム」とは

初期市場とメインストリーム市場の間にある、成否をわける溝、のこと。

お付き合いありがとうございました。多謝。

<目次>

序章 ビル・ゲイツが億万長者になれるなら

第1章 ハイテク・マーケティング 錯覚
第2章 ハイテク・マーケティング 悟り
第3章 Dデー
第4章 攻略地点の決定
第5章 部隊の集結
第6章 戦線の見定め
第7章 作戦の実行

終章 キャズムを越えて

<著者>

ジェフリー・ムーア(Geoffrey Moore)

マーケティングコンサルティング会社キャズムグループ代表。代表的な著作「キャズム」は世界的なベストセラー。

<類書>

『ライフサイクル イノベーション 成熟市場+コモディティ化に効く 14のイノベーション』

『イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)』

キャズム

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