一人で居酒屋で小説を読みながら日本酒を飲む青年のはなし

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日本酒昔、付き合ってた女の子と、居酒屋に行った時のはなし。

お店は、よくある個人経営の居酒屋。
時間は、19時くらいだっただろうか。

店内は、食事どきということもあって、活気づいていた。
日本酒の種類が豊富な店で、年配の人が多い。

僕の相手の女の子は、文化系の子で、あんまりガミガミしゃべる方ではなかった。
だから、騒がしい店内で会話がしずらく、選択ミスだったなとか、ちょっと反省してた。

デート中に反省して、うまくいった試しはない。

でも、このはなしの中心は、その女の子とのイキサツではない。
その時、隣で一人で飲んでいた青年が、この話の主人公だ。

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一人で飲んでいる青年

多分、ハタチかそこらだろう。
当時25歳ぐらいだった僕から見ても、その青年はかなり幼く見えた。

大学生だろうか。
彼女との会話のネタに詰まるようになってきた僕は、その青年の事が少しずつ気になりだした。

おそらく常連なのだろう。
流暢に、店員に注文している。

僕は、その会話に聞き耳をたててみて驚いた。
どうやら、お店にたくさんある日本酒の、テイスティングをしているようなのだ。

ハタチそこそこの青年がだ。

下を向きながら

それでますます、その青年のことが気になってしまった。
僕は、もっとよく、彼を観察してみることにした。

チラチラ見ていると、その青年が、定員と話している時以外は、下を向いて飲んでいることに気づいた。
顔を上げていない。

最初は携帯でもいじっているのかと思った。今時の青年らしく。
でも実際は、違った。

その青年は、小説を読んでいたのだ。

一人で、居酒屋で、小説を読みながら、日本酒を飲む、青年――――。

彼はどこから来てどこへ行くのか

なぜ彼は、一人でお酒を飲みながら、小説を読んでいたのか?
確かに不思議な光景ではあったけど、きっと理由があるはずだ。

その時の僕は、それ以上彼に意識を集中しているわけにもいかず、眼前には難題をかかえていたわけで(目の前の女の子をどうやって落とすか以上の難題があるだろうか?)、酒の酔いもあり、考えられなかった。

それでふと、今になって思い出したんだ。
でも、だからといって今、その青年の行動、その理由を、考えるのはフェアじゃない気がする。

そうやって、とりあえずの答えを出さないせいで、たぶん、ずっと忘れられないんだろうと思う。

一人で、居酒屋で、小説を読みながら、日本酒を飲む青年のことを。

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